カノープスとZTF彗星

太陽系
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ZTF彗星(C/2022 E3)は2月11日には赤い火星に接近し、彗星の緑と並んでたいへん美しい写真がSNSにたくさん上がっていました。あいにく名古屋ではずっと曇っていてわずかに雲の隙間で確認できただけでした。 次は14日から15日に赤いアルデバランに接近するので、晴れれば少しだけでも見に行こうと準備はしていました。そして2月14日 Valentine’s Dayは、風は強いがすっきり晴れて彗星日和。
仕事が終わってからホームの旭高原元気村へ行くか、もう少し近い小渡へ行くか、迷いながら出発。
20時までに到着して2時間遊んでこれば良いか~と思い、旭高原元気村へ向かいました。
気ままに星空観望仲間のlineグループに予告すればだれか来るかも~と書き込んでみるも反応なし!「ぼっちか~」と思いながら到着すると3名ほどのグループがいました。聞いたことのある声だがそっとしておこう。
早速おうし座の顔にあたるヒアデス星団を8倍32㎜の双眼鏡で覗いてみます。アルデバランのちょっと上あたり~「あぁいたいた!ギリギリ見える程度のシミだ」
ポータブル赤道儀にカメラを載せて撮ってみます。

わずかなシミですが写真にはしっかり写ります。
早速赤道儀を準備してR200SSを載せます。
「おっといけない、そろそろカノープスが出てくる時間だ!」
R200SSをオリオン大星雲に向けてシャッターを切っておき、ポータブル赤道儀を担いでカノープスポイントへ急ぎます。
到着し双眼鏡で確認してもまだ出てきていない。 ワイドレンズなので極軸を適当に合わせ、振り向いた瞬間に出てきました!

もう少し左から出てくると思っていましたが、なんだか少しおかしい。
カノープスは稜線に沿って右に動いていき、残念ながら山の頂上が越えられずに一旦隠れます。その後山の右に現れ、鉄塔の真ん中あたりを通過して沈んでいきます。
「あれっ?おかしい~消えた」
消える直前の写真がこちらです。

ひょっとして少し高くなっているところに隠されたか? この丘の木が成長して隠してしまったのか? 5年前の写真を確認してみると。

あれ~やっぱり見え始める位置も違っています! 頂上の手前でわずかに隠れそうになっているところがありそうです。木が伸びて山が成長し、カノープスが出てくる位置も時間も遅くなっている? もしかするとあと5年も経つと頂上の左側は見えなくなってしまい、山の右からしか見えなくなってしまうかも~なんて思いながら、また改めて時間のある時にしっかり確認しよう。

さてZTF彗星です。
R200SSで見てみるとまだ十分立派な彗星に見えますが、前回1月にここで20倍80㎜双眼鏡で見た時の「大きいなぁ」と思ったほどの大きさはなく、同じ20倍80㎜で見ても明らかに暗く小さくなっています。
まずはR200SSの写真です。

続いてBORG71FLの写真。 右上の細かい星の集まりはNGC1647散開星団です。

そしてこれが狙ってみたかった大きなV字に並んだヒアデス星団と赤いアルデバラン、緑の彗星の美しい姿です。

EOS80D 150㎜F3.5 

21時を過ぎるとすでに名古屋・豊田方面の光害の中に入ってしまいます。
さあ撤収です。

この時間に旭高原を出ると途中の有料道路は無料になるし、自宅まで1時間もかからずに帰れるし、楽なもんです。
帰宅後、オリオン大星雲をとっていた写真を眺めて「気象衛星ひまわり」を探してみました。

違うかなぁ~自信はないです。これも次回の課題にしよう。

40㎝ドブソニアンを使えば明るい静止衛星は眼視で見えます。私の40㎝ドブソニアンはGOTOなので恒星を追尾してくれていますので視野の中で静止衛星が動いて見えますが、電源を切ればたくさんの微恒星が視野の中を動いていくのに、1つか2つ動かない星が見つけられます。地球の自転と同じスピードで動いているので静止しているように見えるわけですが、ほかの微恒星が動く中に止まっているものがあるのは凄く違和感を感じます。おもしろいので機会があればぜひ見つけてみてください。

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