太陽観望

太陽
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フィルターで減光する

太陽観測は大変危険ですので、十分に安全を確認し自己責任にてお願いいたします。
私が子供のころは天体望遠鏡を購入すると太陽観望用のサングラスがついてきました。これは大変危険なもので口径6㎝の屈折望遠鏡ですら口径を絞らないと熱で割れて、もしかすると失明する危険性があるほどのものでした。今考えるとよくこんなもので見ていたものだと思います。それがニコンの8㎝にも付属していました。ニコンのサングラスだけはアイピースの対物側の先端にねじ込みではなくアイレンズ側にねじ込みになっていました。
そんなサングラスはPL法の施行によって姿を消してかなりになりますが、手元にいくつかあります。これらを使う勇気はありません。


今でも太陽に望遠鏡を向けるのは恐ろしくてしょうがないのですが、私が現在使っているものは下記の3種類で、いずれも対物レンズの前に取り付け減光してから望遠鏡内に光が入るものです。
バーダープラネタリウム社 アストロソーラーセーフティフィルム
太陽面は白く明るくすっきりした印象です。アクロマートで見ると黒点などに色にじみが気になるかもしれません。
・サウザンド・オークス・オプティカル社 金属メッキフィルター
・サウザンド・オークス・オプティカル社 太陽観測フィルター
(ポリマーシート)
こちらは金属メッキフィルターもポリマーシートも太陽面はオレンジ色に見え、かなり使い勝手は良いです。私個人はオレンジ色の太陽が好きです。
いずれの場合も万一外れてしまわないような注意・準備が必要です。
また、ハ―シャルプリズムという選択肢もありますが、高価なのと対物レンズ前で減光しないため少し心配が付きまといます。こちらは太陽面がグリーン色に見えます。(*バーダー社のには緑色のフィルターが付属してくるから緑色に見えますとご指摘をいただきましたので、情報として追加いたします)
いずれも昔のように口径を絞ることがないため解像度高く見ることができます。
ただし、赤外線・紫外線は目に見えずにダメージがありますので十分にご注意ください。

Hα太陽専用望遠鏡

安全に太陽面を見る専用の望遠鏡があります。
Hα太陽望遠鏡と言われるもので、太陽の彩層面の活動と周りのプロミネンスを見ることができます。
私が使っているものはラント・ソーラー・システムズ社の6㎝の太陽望遠鏡です。 非常に高価な望遠鏡ではありますが太陽のプロミネンスを見たいという子供のころからの夢をかなえてくれた望遠鏡です。 
はじめはPSTという4㎝のものを円高に乗じてアメリカから499ドル+送料で個人輸入しました。初めてみた真っ赤な太陽面と太陽の縁から飛び出したプロミネンスは言葉にはできないほど感動し、震えました。
そしてPSTよりもっと良く見たいと思うようになり、2009年に6㎝がSALEだったため「ここぞチャンス」とばかりに6㎝も個人輸入し、PSTとの見え方の差にこれまたビックリで大満足でした。そのはずでした。
そんな太陽面の見え味に意気揚々と2011年10月「第4回双望会」の会場へ持ち込むことにしました。 双望会の会場の受付開始は14時でそれまでは入場もできずに日本各地から到着した猛者の方々が駐車場でたむろしながら太陽観望が常でした。そこで何気に覗いてしまった関東のJさんの太陽望遠鏡にぶったまげ「なんじゃ~この太陽面は!」「これがダブルスタックの力か~」とがっかり力が抜けて頭の中は「ダブルスタック~ダブルスタック~」と呪文を唱えていたような気がします。そして双望会から帰ってすぐに数量限定で破格のダブルスタックを見つけ電話をして私のLUNTを送ってマッチングを見てもらい、無事に良く見えるダブルスタックになって戻ってきました。 その後DayStar QUARKなるものの存在を知ることになりますが、それには手を出さずに、この辺りで太陽望遠鏡は十分と大人の判断しています。


こんな太陽面を見せてくれるLUNT6㎝ダブルスタックですが、なんだか見え方がおかしい!霞がかかっているような見え方でスッキリ見えません。2年前にも同じ現象があり「またか」と想像がつきます。

原因はこれです!ブロッキングフィルターの対物レンズ側にある水色の熱吸収のためのフィルターかと思いますがそれがダメージを受けています。何かが表面に付着しているように見えますがアルコールなどで拭いても落ちません。2年前はある方のご厚意で交換していただけるメーカーさんをご紹介いただきこの水色フィルターを交換しました。その時は10年近く使っての症状でしたが、今回は2年で劣化してしまいました。ネットで調べると湿気が原因とか接着剤が原因とか出てきましたが良くわかりません。紫外線なども原因の1つかもしれません。このままでは望遠鏡が使い物になりませんので、さてどうしたものかと。
太陽活動がそろそろ活発になるかもしれないし、冬は太陽観望もポカポカで快適になるので早いうちに何とかしようと思います。

モノクロですが可視光で見る太陽面とHαで見る太陽面を比較した写真がこちらです。やはり両方で太陽面を観察したいですね。

コメント

  1. とも より:

    連日の撮影、ブログ投稿お疲れさまで~す。
    ところでハーシェルプリズムですが、バーダー社のには緑色のフィルターが付属してくるから緑色に見えますが他社のハーシェルプリズムだと普通に白黒ですよ~ (^^
    僕はボンビーなのでバーダーじゃないハーシェル使っています。
    でも、結果的にはバーダーの緑色のフィルターだけ別に買いましたけどね…(汗)

    • Taizo より:

      そうなんですね! みんな緑色に見えるものだと思い込んでいました。ありがとうございます!

  2. 渡部 幹則 より:

    sunグラス懐かしいですね。2,3枚熱で割りました。
    最近のブロッキングフィルター持ちが悪くなっているようです。スカイワードのLUNT10cmも今曇ってます。最初は2年ほどもってのが最近は1年持たないみたいです。
    この記事見て私の望遠鏡も確認しましたら曇ってました。アルコールで拭いたら少しきれいになりましたが交換が必要なようです。

    • Taizo より:

      今回のLUNTのブルーフィルターはコーティングを変えたそうです。確かに反射が違っているようで、これに期待です。

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