8月8日は名古屋の最高気温予想が38度と危険なほど。とりあえずお墓参りをして避暑のため茶臼山へ星見もかねて行ってみました。名古屋市内を走っていた時の車の温度計は42度、茶臼山頂上付近では26度と快適でした。しかし台風が近づきつつあり、不安定な天気でゴロゴロいっているし星見どころではなさそうです。10時頃から木星を見るため9時には帰宅しましたが、まだ気温は33度もありましたが晴れていました。
この日の木星は衛星ガニメデとエウロパが木星面に影を落としながら通過し、イオも接近してくるのを狙うつもりでした。その後夜明け前にはエウロパにガニメデが重なる現象が起きるのでそれも狙ってみたいと思っていました。iPhoneアプリのSkySafariで表示するとこのように見えるはずで、これは賑やかで楽しそうです。
![](https://taizo.space/wp-content/uploads/2021/08/5EC20C29-9659-44A4-9D2A-7BB0987FEA50-768x1024.jpeg)
しかし望遠鏡を準備したころには薄雲が広がり、だんだん雲が厚くなってきました。
9時50分ごろになんとか木星の位置が見える程度ですが望遠鏡を向け覗いてみると「黒い点が3つ?どういうことだ??」なんだなんだと思いながら衛星の動きを捉えるために5分間隔で撮影をスタート。雲越しのためいつもより露出も感度もめいっぱい上げての撮影です。9時54分から10時14分までの5枚撮ったところで完全に雲に隠れてしまいました。
ザラザラのひどい画像ですが、この5枚をつなげて動きがわかるようにしてみました。
残念ながらエウロパが木星面に乗る前に曇って見えなくなってしまいました。
アイキャッチにも使っているこの1枚をFacebookでガニメデが黒っぽく見える理由を教えていただきました。
![](https://taizo.space/wp-content/uploads/2021/08/Jupiter_2021.8.8.-1-1024x693.jpg)
「ガニメデはこの時点では裏面(母惑星に向いている面を表とすれば)が見えていますが、進行方向に向かってGalileo Regioと呼ばれる特に暗い領域が1/3を占めていて、残りはMarius Regioというこれまた薄暗い領域ですので、どうしても暗く見えます。拡大すると南のヘリにはOsirisなど,レイを持つ明るいクレーターもあるのですが、大部分は暗い平原になります。イオのように硫黄の黄色でおおわれていたり、エウロパのように氷で明るく光っていたり,ということがないので…」と教えていただきました。
この時の状態をiPhoneアプリのSkySafariで見てみると
![](https://taizo.space/wp-content/uploads/2021/08/8C293B9C-E412-4BCC-B8EB-DC89B6F64C7A-1024x473.png)
このガニメデ部分を拡大すると
![](https://taizo.space/wp-content/uploads/2021/08/0940AD94-F63E-413D-8DE9-FFF9AD03ACBD-1024x473.png)
木星面に黒い影が3つあるように見えたのには驚きましたが、なるほどです。
しかしこのアプリ便利で素晴らしいです。
次は15日~16日にかけて衛星3つが木星面に乗り、残り1つがすぐ近くにあり、ガリレオ衛星勢ぞろいのこんな面白い状態になります。
![](https://taizo.space/wp-content/uploads/2021/08/188A1E02-CB6E-42A5-BF5D-954FC7037BE8-473x1024.png)
これは見逃せませんね~!!
また22日~23日にかけても天文ガイドで解説がされている通り、ガニメデとエウロパによる食が見られます。しばらくは木星から目が離せません。
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