2年前の大接近の時は火星全体を覆ってしまう大規模な砂嵐が発生し、火星表面がほとんど見えなくなってしまいました。それから2年2カ月、大接近ほどではないですが10月6日に最接近し、6207万kmまで近づきます。今年の1月から追いかけていますが、見かけの大きさはこんなにもおおきくなってきています。
1月には小さくほとんど表面模様が見えなかったのが、9月27日のものは右上に小さなふくらみが見えますが、これが太陽系で最大の火山と言われる「オリンポス山」です。その下の赤道付近には白っぽいものがありますが、これはタルシス三山の1つ「アルシア山」に掛かる雲が白く見えています。
地球と火星の位置関係も火星くるくるの右下の図でわかるかと思います。
真ん中の白い丸が太陽で、青い丸が地球、赤い丸が火星です。
地球がどんどん火星に追いついていき、幅が狭くなったところで接近します。
2年2カ月ごとに地球が火星に追いついて接近するわけですが、その接近する位置によって大接近と小接近になります。
1月11日のものがこちらです。
9月27日のものがこちら。赤と青が接近しています。左側の火星の見かけの大きさも大きくなっています。
また、火星がここまで接近してくると2つの衛星フォボスとダイモスも見えてきます。
フォボスは直径22.2km 7.66時間で公転しています。
ダイモスは直径12.6km 30.35時間で公転しています。
前回の大接近時に50㎝ドブソニアンでダイモスは見えましたが、フォボスは火星に近いためか見えませんでした。
27日に撮影したものがこちらです。
火星は露光オーバーですが、右側にポチっとあるのがフォボス、左の少し離れたところに暗いですがダイモスが写っています。
これに同じ拡大率で火星本体を撮って合成したものがこちらです。火星からの距離がわかるかと思います。
衛星の動きも早いので、5分間隔で撮影し重ね合わせると動いているのが良くわかります。
この時ちょうどフォボスは火星から一番離れた最大離隔を通過していました。
10月は火星の見頃です。東の空にひときわ明るい星が火星です。こんな衛星を想像しながら眺めてみるのもたのしいかもしれませんね。
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