ISSと天宮と木星

人工衛星
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9月9日は月曜日ですがISS国際宇宙ステーションが朝4時に仰角66度のまあまあ好条件、その後CSS中国宇宙ステーション「天宮」が仰角85度の好条件、しかも少し移動すれば天宮は木星面を通過するはずです。しかし木星面通過を狙おうとすると事前に機材を積んでおいて~2時に起きて~という予定になってしまい、休日ならまだしもちょっと現実的ではないので「天宮木星面通過」は断念。
3時半に目覚ましを掛けて自宅で普通に狂拡大で追いかけます。

ISS国際宇宙ステーション

ISS国際宇宙ステーションは4時におひつじ座のハマルあたりで地球の影から出て光りはじめる予報です。その現れる位置は今回の経路の最高地点で見掛けの速度が一番速度が速くなっているところです。
しかし地球の影から出た瞬間のISSはターコイズフリンジ(月食の時に地球の大気の影響で欠け際が青っぽく見えるもの)の状態にあり、青っぽく見えるはずです。
過去の経験からもISSが地球の影に入る直前、地球の影から出た直後は青っぽく見えていました。
よって今回はそのターコイズフリンジISSを捉えるため、現れるであろうハマルの少し南に望遠鏡を向けておき、予報では4時0分18秒なので4時ちょうどから録画をはじめ待機します。いかに早く導入するかがポイントで、久々にドキドキでファインダーを覗きながら待ちます。

15秒ほど数えたところでISSが見えてきました。瞬間的にファインダーの十字線に載せて追跡開始です。だんだん太陽光が当たりISSが明るくなってくるのがわかります。
コレはうまくいったかも~。
やっぱおもしろいわ~これ 
そう思いながら40度くらいまで追いかけて、そこで録画終了。
その動画がこちらです。

はじめのころ少しだけ青っぽいのがわかるでしょうか?
写真にするとこんな感じです。

そしてだんだん明るくなっていきます。

途中から1か所太陽光が反射してかなり明るく光っています。
今回の狂拡大は架台はいつも通りタカハシのTG-L、望遠鏡はミューロン180ですが、カメラは今回バローレンズはなしでZWO₋ASI290MCを使ってみました。
結果を見る限りはローリングシャッターの290MCでも十分かなと思います。

中国宇宙ステーション「天宮」

ISSを見送った40分後CSS中国宇宙ステーション「天宮」が西の空からやってきます。
望遠鏡を置いた位置からは木星が見えないためどれほど近くを通過するのかが確認できないのが少々残念。もしそれを確認しようとすると天頂付近の追跡を諦めて少し動かないといけないので、どちらを取るか少し悩みましたが、諦めます。
さて、天宮が見えてくると仰角40度くらいから録画を開始し、追跡します。

動画の最後の方で回転しているように見えますが、経緯台のため天頂付近で反転しながら追っているために回転して見えるだけです。そして天頂付近を通過した直後にマンションの上の階に隠れてしまいました。木星にどこまで接近したのかも不明です。今これを書いていて一眼レフで光跡だけ記録しておけば良かったんじゃん! やっぱり寝起きは良くない!
しかしこの天宮は「Tの字」にしか見えませんね。

Tのタテのの部分が一番初めに打ち上げられたコアモジュールの「天和」、そしてその両側に光っている部分が実験モジュールの「問天」「夢天」です。そしてその外側に太陽電池パネルがあるはずですが。いろいろ弄ってみましたが全く出てきません。太陽に向いているはずで光っていても不思議ではないのですが。
天頂を過ぎたあたりの実験モジュールが光っていないもので何とか形が見えてきました。

久しぶりに2つの宇宙ステーションを追いかけることができて十分満足でした。

木星

片付けていると空は明るくなってきていましたが、見上げると木星が上の階の影から出てきていました。まだ10日くらい先かと思っていましたが、うれしい誤算! 早速C11を赤道儀に載せてファンを回します。
温度計を見ると鏡裏と外気の温度差は2度程あるが、どんどん明るくなってくるのでもう待っている時間の余裕はない。早速木星に向けてアイピースを覗いてみるとまあまあ良く見える!フリップミラーをカメラに切り替えてピントを確認して1万フレームの録画開始。しかし薄雲が流れてきてモニターの木星が明るくなったり暗くなったりを繰り返している。
まあ今シーズン初の木星が見れただけでも良いかと思い、撤収。

動画を処理してみると、おや!大赤斑が出てくるところで、いい感じじゃないですか~。
もう少し粘ればよかったか~。
大陸の高気圧に覆われ、空気が入れ替わり気流が悪化してくる前にたっぷり眺めてみたいな~と思えてきました。
そして火星も早く上がっておいで。

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