火星の最接近が過ぎてしまいましたが、どうも気流が良くありません。
そんな12月3日、あすは天気が崩れる予報で少し期待して望遠鏡の準備をします。
土星
暗くなるとすぐに南中を過ぎて西に傾く土星に向けます。
まずはじっくりアイピースを覗きます~ビターっと張り付いたように素晴らしい見え味。カッシーニの隙間も黒々と良く見える。高度が下がる前にカメラを準備して撮っておきます。
今年はほとんど衛星を撮っていませんでしたので、遅ればせながら~しかしミマスが本体に近く光芒に埋もれてしまいました。
土星本体は別に撮って合成してあります。
木星
ではもっと高度の高い木星はどうだ?
う~ん、少し気流が悪くなってきた感じですが一時的なものであろうと思い、もう少しで大赤斑も出てくるし~ということで夕食にします。
2時間後アイピースを覗くとユラユラメロメロでより悪化して、見れたものじゃない。
仕方なくカメラを174MCに替えてガリレオ衛星でも撮っておきましょう。
174でも木星の両側に見えていたガリレオ衛星4つのうち左側の2つしか画角に入ってきませんでした。
ガリレオ衛星は明るいので木星本体を合成せずとも大丈夫です。
続いては木星の近くに海王星がいますので、これも見ておきましょう。
海王星
海王星自体見るのが久しぶりです。濃い青が美しい。
海王星本体は別に撮って合成してあります。
なんだかちょっと失敗ぽい。
月
こうなると地球の衛星も撮っておかないといけませんね。
一番目立っているコペルニクス クレーターです。
これはモノクロの290MMにして、赤外フィルターを装着しています。
天王星
気流が良くないのでゆっくり休憩し、23時に再開。
早速天王星に向けてみます。
多少は改善してきたか、ただ天頂付近で多少良い程度なのかわかりませんが、5大衛星を狙います。
天王星本体とウンブリエルの間にミランダがいるはずですが、やはり気流が悪いせいか出てきませんでした。
火星
最接近から2日ほど経過した火星です。
2年前の火星と比べると全くダメですね~全然見えてきません。
さて、ここで火星の衛星「フォボス」と「ダイモス」を捉えられなければ今日のここまでの「衛星シリーズ」の努力は無駄になってしまいそうです。
火星は2年2か月ごとに地球に接近しますが、大接近約55000㎞から小接近約1億㎞と様々です。今回はその中間あたりの中接近81000㎞まで12月1日に火星と地球が接近しました。そして火星の2つの衛星はどちらも非常に小さくジャガイモのような形で球体ではありません。「フォボス」が27×22×19km、「ダイモス」が15×12×11kmだそうです。
そしてこの日の日付が変わるころには、フォボスもダイモスもともに火星本体から一番離れた位置にあり最大のチャンスかもしれません。
では見てみましょう。
気流はよくありませんが、モニターにチラチラと見えていました。
強めの処理をするとしっかり見えてきました。火星が明るいので光芒が3倍くらいまで大きくなっています。それを隠すように最初に撮った火星をはめ込んでみました。
今シーズンも無事に衛星を捉えることができました。
今回の惑星と衛星たちはすべてZWO ASI290MCで撮っています(木星と月を除く)。
1枚にまとめると惑星の見掛けの大きさや、惑星と衛星の距離感が比較できるかと思います。
コメント