5月3日の5惑星

太陽系
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天和

5月3日 3時10分、実はこの時間に先日打ち上げられた中国の宇宙ステーションのコアモジュール「天和」が北極星あたりを通過する予報でした。

中国は4月29日このコアモジュールを打上げ、10回に分けてパーツを打上げ2022年から宇宙ステーションとして運用を開始する予定だそうです。
このコアモジュールだけでもハッブル宇宙望遠鏡より捉えやすいだろうと思いミューロン180を準備し、2:30に目覚ましをかけて起きました。 ところが空全体べた曇りで全く見えそうにありません。 GPV天気予報は全く雲が出る心配はないような予報でしたが、がっかり!
仕方がないのでミューロンを片付け、C11も準備してあったので赤道儀に乗せ、惑星観望に切り替えます。

土星

3時過ぎにはすでに土星は南東の空に月とともに見えていました。早速土星に望遠鏡を向けて観察します。北西の風が強く気温もかなり低いので気流はメロメロかと思っていましたが、意外にもカッチリ見えます。これは想定外でしたので急いで撮影準備をし、3時42分からまずはカラーで撮り始めました。

モノクロカメラに替え、4時1分から近赤外フィルターで撮ります。 カラーよりシャープに見えます。

続いてフィルターをメタンバンド(CH4)に替えて、4時11分撮影。 土星の環だけが光って写り、本体はほとんど見えなくなってしまいメタンの塊であることがわかります。

木星

木星がお隣の陰から見えてきたのは4時半前、もう明るくなりつつあります。
大急ぎで木星に向けてみると大赤斑が見えており木星らしい姿が目に飛び込んできました。
土星を撮ったモノクロカメラのままフィルタースライダーを近赤外に替えピント確認し4時32分から撮影開始。 大赤斑が白く写ります。

続いてフィルターをメタンバンド(CH4)に替えて4時26分から撮影。木星もメタンの薄い部分が明るく写ります。大赤斑が一番明るく光っています。

かなり明るくなってきましたが、最後にカラーカメラに替えて4時41分から撮影。

しかし5月だというのに寒かったです。 ダウンジャケットにオーバーパンツでしたが手足が冷え切ってしまいました。 望遠鏡はそのままにして5時過ぎに眠りました。

金星

10時過ぎに目が覚め、コーヒーを飲みながら水星と金星の位置をステラナビゲーターで調べます。
金星が太陽から10度程度、水星が15度程度の位置にあります。これだけ離れれば何とか捉えることができます。ただし、大変危険ですので太陽には十分注意が必要です。

望遠鏡のファインダーに太陽観望用のフィルターをかぶせ、望遠鏡には蓋をします。ファインダーで太陽を導入し、自動導入を同期します。 その後、自動導入で金星を指定し導入開始します。
赤道儀が止まればファインダーの太陽フィルターを外しで注意しながら覗くと金星がファインダーの中に確認できます。太陽光の危険がないことを確認し望遠鏡の蓋を外し見てみるとまん丸の金星が見えました。 ではまずはカラーカメラで撮影です。10時58分。

近赤外のモノクロカメラでは、全く変わりませんね~。ただ丸いだけで面白くありませんが、これからだんだん欠けはじめ10月には夕方の空に宵の明星として輝き半月状に見えるはずです。

水星

かのコペルニクスが生涯一度も見ることがなかったという水星へ向けます。
金星で自動導入の基準を同期し、水星を指定し導入開始。金星に近いためすぐにほんの一瞬で正確に視野に入ってきます。 しかしなんとなく半月状かとおもえるくらいでユラユラと青空のなかで白く光っています。
望遠鏡のファンを回し温度計を見ると望遠鏡内部と外気が5度以上も差があります。
あまり期待できませんが撮影開始です。11時12分。
半月よりやや太いことがわかります。

近赤外でシャープに撮れればもしかすると表面模様がわかるかもと挑戦です!
アハハ~やっぱり無理でした。

火星

去年1年しっかり楽しんだ火星ですが、視直径が4.6秒角と暗く小さくなってしまいましたが夕方の空にまだ見えています。
今日5つ目の惑星の火星に向けてみます。まだ明るい19時、眼視では小さくて何も見えません。
19:13撮影を開始、写真では右上に北極冠が白く見えています。

全部同じ拡大率で撮影しましたので、大きさが比べられるよう1枚にしてみました。


こうやって見ると木星がいかに大きいかがわかります。しかし金星も今は小さいですが年末ごろには細く欠け木星ほどの大きさになってきます。 火星も昨年ほどではないですが、来年の12月には地球に接近ししっかり模様が見えるほど大きくなります。

1日かけて5つの惑星を眺めて写真も撮り、大満足のゴールデンウィークの5月3日でした。

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