人生初の個人輸入
2002年頃に復活して驚いたことの一つに太陽望遠鏡の存在がありました。 雑誌広告を見るとプロミネンスはもちろん、表面のウネウネした太陽面が見えていました。 4㎝のコロナドPSTでも結構な金額でした。 プロミネンスが見てみたいと悶々としていました。
そうこうしているうちにアメリカのアドラマカメラの通販でコロナドPSTを見つけてしまい、確か499ドルだったと思います。 頭の中が真っ白になり気が付いたらカートに入れ、クレジット決済で買っていました。これが人生初の個人輸入でした。
メールで追跡番号がわかり追跡するとアメリカ国内を転々と動き飛行機に乗るのがわかり、関空に到着し、そこで1週間程度止まり、2日ほどで到着しました。受け取るときにわずかな税金を払ったように思います。
到着して太陽面をのぞいた時の衝撃は相当なものだったと記憶しています。
覗いてはいけない望遠鏡を覗いた!
それで十分に満足していましたが、双望会で受付開始前に駐車場で数人が太陽観望をしており、たまたま覗いた太陽望遠鏡がたまげるほど良く見え、ハンマーで殴られたような衝撃がドッカーンと襲ってきました。
「これはいかん!」と思いつつも、双望会から帰るなりすぐに海外の通販サイトを眺め、1ドル80円台だったかと思いますが、OPTに決めすぐに決済しました。で、届いたのがこれ! 6㎝の太陽望遠鏡LUNT!
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2010.11.11にこれも関空経由で届きました。
早速太陽を見ると、それはもうPSTの比ではないほど凄い! 今から思うと太陽活動も活発で、プロミネンス、フレア、ダークフィラメントのオンパレードです。コンデジコリメートで撮っていたと思いますがこんな太陽面です。
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![](https://taizo.space/wp-content/uploads/2020/09/DSCN1374-1024x805.jpg)
当時はこんな素晴らしい太陽面だったんですね~。
今の撮影技術でこんな派手な太陽を撮ってみたいものです。
今の太陽面はおとなしく地味ですがそれでも太陽は生きている感じがします。
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このLUNTはプロミネンスよりは太陽面をより細かく見えるようエタロンフィルターが2重になったダブルスタックと言われるものです。その1つを外してシングルにすると視野は明るくなり、プロミネンスは見やすくなります。
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アイピースは私はバーダーのハイペリオンズームをこの望遠鏡専用として使っています。非常に相性が良いと思います。 また太陽を導入するときにテレビューのソルサーチャーがバンドにピッタリついて便利です。
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トラブル
2年ほど前にブロッキングフィルター手前のブルーフィルターが曇ったことがありました。まったく太陽面が見えず、どうしたんだろうとあちこち見ていたらブロッキングフィルターの対物側にあるブルーのフィルターがカビが生えたようになっていて、拭いても落ちませんでした。
ネットで検索すると同じ事例が起きているようで、あちこち聞いて国内の大型望遠鏡メーカーで交換をしていただきました。 こういう場合に個人輸入をしているとめんどくさいです。日本の代理店で購入していればおそらくは対処していただけたのではないかと思います。
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裏技
実はある方から教えていただきましたが、すごい裏技があります。
金星の内合を追いかけていた時に、太陽光が望遠鏡内に入り込み非常に危険な状態になり、一瞬でも接眼部に太陽光が入れば失明の危険があります。 しかし金星は太陽のすぐ近くにあります。
そんなときにエタロンを1つのシングルにして太陽近くの金星を安心して探すことができます。万一太陽が入ってしまっても安全です、太陽を見るための望遠鏡ですから~。
ただし眼視では見えず、露光をたっぷりかけたカメラでとらえることができました。
これが太陽望遠鏡で見た内合直前の金星です。 焦点距離が短いので非常に小さいです。
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でも、安全にしっかり配慮して望遠鏡でとらえた内合直前の金星はこんなにも美しいです!
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