お盆休み最終日8月15日、昼間はわずかに太陽が顔を出し大きな目立つプロミネンスを見ました。その後はすっかり曇ってしまいましたが、GPV天気予報は「もしかしたらワンチャンあるかもよ~」って言っているかのように雲量20%~40%の薄いグレーが通っていきます。しかし予報通りにはいかずなかなか雲は切れてきません。
22時半やっと雲の隙間から星が見え始め、大急ぎで望遠鏡の準備し、とりあえず見えてきた土星へ向けてみます「美しいなぁ~」。
続いて木星が雲間から出てきて「カリストも木星面で黒く見えている!先日のガニメデと同じくらい黒い!」もちろんカリストの影も黒々と見えていました。いつまで晴れているのかわからないのでとりあえずカメラを取り付けて5分間隔で撮影を開始します。
22時45分
22時50分
22時55分
右端に大赤斑が半分見えており、その左上にカリストの影、その左の木星中央やや下にカリストが見えています。気流は冬のように悪く、川底の木星を見ているようです。
撮影中どんどん雲が流れてきて暗くなったり消えたりしながらも見えてはいましたが、23時には完全に隠れてしまい、5分間隔が撮れなくなってしまいました。さあ次はいつ雲から抜けてくるのかわからないので、ずっとベランダで雲とにらめっこです。
この3枚を重ねると5分ごとの衛星の動きがわかります。
左からエウロパ、ガニメデ、木星面にあるカリスト、右にイオです。エウロパとガニメデは木星の前面通過するのでどんどん木星に近づいていきます。またイオは木星の背後を通過するためにこちらもどんどん木星に近づいていきます。衛星の動きがわかるようにGIFアニメーションにしてみました。
実はこの後は一度も木星は雲から出てくることはありませんでした。
この日に見たかった非常にレアな現象をステラナビゲーターで再現してみました。
まずは日付が変わった0時35分、左から近付いてきたエウロパとガニメデが木星面に影を落としながら乗り、カリストもまだ木星面に残っています。そしてイオが木星のすぐ近くまで来ています。
まさにガリレオ衛星集合です!
その5分後0時40分イオが木星の影に入り見えなくなります。おそらくぎりぎりでカリストも木星面にあり、小さな望遠鏡で見るといつも木星の周りに見えているガリレオ衛星が1つも見えない状態になります。このような衛星を従えていないレアな木星はめったに見られるものではないと思います。
そしてその1時間後の1時40分頃ガニメデに追いついたエウロパが木星面上で重なります。これが実際にどのように見えるのか大変興味があります。
ここまで起きていたら朝起きて会社へ行くのはいいやだなぁ~という心が天気の神様に読まれたのか雲はどんどん厚くなり今にも雨が降ってきそうになり、0時半過ぎにあきらめて撤収しました。
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