12月27日に仕事を終え、29日観望納めに伊勢志摩へ遠征しました。
ずっと調子が悪かった私の主砲SkyWatcher 40㎝GOTOドブソニアンですが、コントローラーを初期化して観望納めに持っていくことにしました。
29日の12時頃から積み込み、夜食などの買い物をして伊勢志摩へ向かいます。
他にはポラリエの一眼レフを2台、CMOSカメラとPCを積み込みました。
伊勢神宮の前を通過しましたが特に渋滞もなく16時に現地へ到着しました。
仲間からトイレがきれいになっているとの情報でしたが、気持ちよく使えるトイレになっていました。
私が到着してトイレに行っている間に、最近釣りにはまっているTさんが到着し、日没前にはIさん親子が到着しました。その後、Iさんの友人が到着し5人で観望納めです。
結構雲が流れてくるだろうと想像していましたが、日没とともにすっかり快晴になりギブアップする30日3時ころまで全く雲は出ずに素晴らしい星空を堪能しました。
SV-BONYさんからお借りしたアイピースももってきているので主にこの「SV230スーパーズームアイピース」を使ってみることにしました。
暗くなってきたころに西の空には沈む直前の夏の大三角形が見えています。明るい人工衛星フレアがありました。
東の空には冬の星座が昇ってきています。
まずは形がわからないほど眩しい金星を眺め、木星・土星を眺めてみました。 ズームを20㎜にして導入し、8㎜まで倍率を上げてみても気持ちよく大きくなってくる感覚でした。 それにしてもシーイングが良い!これは願ってもないことです。そしていつしか風もやんで最高の条件がそろってきました。
GOTOドブもコントローラーの初期化が功を奏したか、以前の動きを取り戻していました。
この日は小さい惑星状星雲を見て、CMOSで撮ってみようと思います。
ブルースノーボール
アンドロメダ座にある惑星状星雲 NGC7662です。40㎝では青緑色に見えて内部構造がわずかに見えます。これを1秒露光で500フレーム撮って30%をスタックしてみました。
続いてM76小亜鈴を見て撮りましたが、失敗でした。
クレオパトラの瞳
オリオン座の右側エリダヌス座にある惑星状星雲 NGC1535。
この惑星状星雲も何度も見ていますが、この日は特別よく見えていてこれほど美しい姿をしているのかと見惚れてしまいました。クレオパトラの名は伊達ではない!
同様に1秒露光500フレームから30%をスタック。
スピログラフ
スピログラフという固有名詞を持つうさぎ座の惑星状星雲 IC418。
明るい惑星状星雲ですが小さいため低倍率では恒星と間違えてしまうほどです。
1秒露光だと飛んでしまうので1/3秒露光500フレームから30%をスタックしました。
ついでにM79球状星団も眺め、クリムゾンスターを見損ねた。
ドッグボーンとエスキモー
どちらもふたご座にある惑星状星雲 NGC2371とNGC2392です。
NASAは「エスキモー」を差別用語として使わないとされましたが、私はそのままエスキモーと呼びたいと思います。
どちらも1秒露光500フレームから30%をスタック
ハッブル変光星雲
オリオン座の左側にあるいっかくじゅう座にある変光星雲 NGC2261です。
ひっくり返すとテルテル坊主のような感じに見えます。
大好きな星雲の一つです。
M46の中の惑星状星雲
この惑星状星雲には固有名詞がありませんが散開星団M46の中にあるために、たくさんの星の中に浮かんだドーナツに見えます。 とも座の惑星状星雲 NGC2438です。
写真ではこんなに薄いですが実際はもっとよく見えています。
カノープス
夜半前にカノープスが見えてきました。
伊勢志摩まで来るとカノープスもかなり高く見えていました。 双眼鏡で見るとカノープスの周りにもたくさん星が見え、低空まで透明度が良いことがわかりました。
木星・火星
天頂付近に来た木星を見ると想像通り良く見えています。ついでに2倍バローを入れて木星と火星も撮ってみます。さすがに自宅でC11で撮っているようにはいかず、ピントノブに触れるだけでブルブルで全くピント合わせができない。それでもまあ何とか~。
夜半ごろから一段と空が良くなり、CMOSでの撮影はここらで終わりにして観望に専念。低空のろ座銀河団はおもしろいほどたくさん見える! カマ銀河は腕がわかって「Z」に見えている! アンテナ銀河はさすがにアンテナは見えないが「♡」には見える!! クジラは潮を吹いてるし、ホッケースティックはニョロッとしている。 銀河もやはり固有名詞が付いているものが楽しいと以前御大Kさんが言っていたのがよくわかります。
途中カップラーメンを食べたり、おにぎりを食べてお腹を満たしているとIさんがコーヒーを入れてくれました。雲が出てくればいつも通りお茶会になるのですが、これだけ空が良いとその余裕もなくひたすら走り続ける。
最後にチャレンジしたのがレグルスのすぐ横にある矮小銀河「レオ1」。
レオ1の位置を確認し、レグルスを視野の外へ持っていくのだが、全然見えてこない。 馬頭星雲はこの要領で見えてくるのだが、こちらはレベルが高いようだ~もう気力がないし諦め!!
一体いくつの天体を見たのだろう! 3時頃にもう見るものがないということにしてギブアップ! 撤収することにしました。
4時に出発すれば夜明け頃には自宅に到着できるだろう。
バッテリーがなくなるまで撮り続けた星空をタイムラプスにしました。
一瞬流れ星が流れたの見えましたか? ここですよ~ここ!!
最後に今回お気に入りの1枚、木星と火星とシリウスで大きな正三角形になっています。そしてその中を冬の天の川が流れています。
最高の空で雲なし・夜露なし・寒さなし・眠気なし・シーイング良しで最高の観望納めになりました。
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