海王星の食 2024年12月9日

太陽系
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雲に邪魔されることなく見ることができた「土星食」の翌日12月9日に「海王星食」がありました。
12月9日の名古屋の日の入りは16時40分、海王星が月の影の部分に潜入するのがステラナビゲーターによると17時19分と日没から約40分後の現象です。出現は18時24分の予定です。
こちらはステラナビゲーターで確認した潜入と出現の様子です。

少し早めに仕事を切り上げ自宅に戻り、すぐに始められるよう朝のうちに準備をしておきました。
この時に使った機材は望遠鏡 セレストロンC11、カメラ ZWO ASI290MC、フリップミラーでカメラと眼視を切り替えながら眼視・撮影を行います。望遠鏡もバルコニーの日陰になるところに置いてあったので順応はできているはずです。
問題になるのは日没後のまだ明るさが残る空で7.9等級の海王星が見えるのかどうか!すべてがそこにかかっています。

17時を過ぎたまだオレンジ色が西の空に残る空の月に望遠鏡を向けてみます。月でピントをあわせ、海王星がいるであろう月の影の部分の少し先あたりを100倍の倍率で探していると、視野の中を星が横切った。見失わないよう慎重に戻してみると「あった!青く見える、海王星だ!」
海王星さえ見えればこっちのものだ!フリップミラーを切り替えてPCの画面に映して露出などを確認します。

さすがに衛星トリトンは見えてこないか~と思いつつ、カメラの画角一杯に広げるとすでに右の方から月が近付いてきているのが見えた。大急ぎで10秒間隔で100フレーム撮れるようにセットして録画を開始。月の影に隠れる直前までに23回露光ができていました。
その時の最初の1枚がこちらで17時12分15秒です。

こちらが月に隠れる直前の17時19分46秒

ここまでの23枚をGIFアニメーションにしてみました。月が迫ってくるのがわかるよう海王星を中心にしておりますので、画角が切れてしまっているところがありますがご了承ください。

そしてこちらの動画は海王星が月に隠されていく様子です。

パッと一瞬で消える点光源の恒星と違って、じわーっと消えていく様子は海王星が面積のある惑星であることがわかります。
動画で撮影していたのでPC画面でしか確認できませんでしたが、この様子を捉えることができて半分は成功です。

さて、問題は1時間後の月の光っている部分からの出現です。
昨日の土星食のときの衛星タイタンは潜入・出現ともにPCの画面では確認できなかったので、海王星の出現は眼視で確認します。倍率を200倍にして出てくるあたりを時報を聞きながら眺めます。
18時23分・24分・25分と経過しても全く海王星の姿は見えてきません。おかしいなぁ~とフリップミラーをカメラに切り替えてPC画面を見ると~「ありゃりゃ~!やっちまった!!」

クソ~昨日のタイタンですらカメラはもっとずっと月に近いところで捉えていたのに、私のサイボーグの目は全く捉えることができなかった~。

とっくの昔に出ていましたよ~と海王星が笑っていました。

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