メキシコ皆既日食遠征 総括

今回のメキシコ皆既日食は前にも書きましたが、2009年中国・上海で日食を見ようと思って遠征し土砂降りで玉砕したのがきっかけになりました。その後2012年オーストラリア・ケアンズへ行くも黒い太陽がわずかに見えただけでこれまた玉砕。3度目の正直と2017年アメリカ・カンザスシティへ行きましたが、これまた一瞬黒い太陽が見えただけで玉砕、メキシコはその時からの目標でした。
4月は乾季にあたるメキシコならまず間違いないだろうと思い、昨年の春くらいからツアーに参加するか友人数名で個人で行くか2本立てで考えていました。そして見れても見れなくても今回で最後にすると決めていました。
そして夏ごろには100万円近い金額のメキシコツアーが出始めました。いくら円安とはいえ100万円はちょっと厳しい～直近2023年のオーストラリアのツアーが比較的安価で、またそれまでの勝率の高い国際旅行サービスの内容と金額を見て決定しようと思いました。そして出てきたツアーは他より3割ほど安く観光も充実しており、その日のうちに即決で申し込みました。しかしスケジュールをよく見るとかなりハードなのがわかってきました、まぁいいか～何とかなるだろう～。

こうして行くことは決まり、世界遺産グアナファト、世界遺産テオティワカン、ベルナル、国立人類学博物館へも行けるのが楽しみです。

さて、折角なので皆既日食と観光以外にも何を楽しもうか～と考えるといろいろ出てきます。
1.セントレアー成田の往復とも飛行機からの富士山が見えるチャンスがあり富士山側の窓側を取ります。
2.成田ーカナダ・トロントも飛行機からオーロラが見えるチャンスがあります。
3.皆既日食前日には金星食があります。
4.皆既日食中には日月火水木金土と惑星が勢ぞろいになります。
5.それに加えて皆既中に12Pポン・ブルックス彗星が見えるかもしれない。
6.観測地が北回帰線あたりなので南十字をはじめ、エータカリーナ、αβケンタウリが見えるはず。
とたくさんの副産物の予定を詰め込んでメキシコへ向かいました。
結果は1.2.3.5.は完璧に玉砕、4.は水星こそ見えませんでしたが、火星・土星までは写真にかろうじて写っていました。双眼鏡で火星と土星は見つけられませんでしたが、木星と金星は明るく輝いていました。

拡大してもこの程度ですが～

6.については以前にも書いた通り南十字、エータカリーナはしっかり確認できました。

中央の赤いモヤっとしたのがエータカリーナです。右の十字は南十字ではなく「にせ十字」です。
富士山は行きは曇っていて全く見えず、帰りは真っ暗でこれまた見えず、残念。
オーロラも深夜にアラスカ・カナダを通らず見ることができませんでした。
金星食は雲が多く夜明け前に金星すら見つけることができませんでした。
皆既日食中の12Pポン・ブルックス彗星はさすがに無理がありましたが、これだけの星空が見えるのであれば夕方にはきっと見えていたであろうと思います。2日目の夕方は晴れていましたがエル・サルトの街のレストランへ行っていたため見ることができませんでした。3日目日食の日の夕方は曇っていました。
αβケンタウリはもう少し待っていれば見えたはずですが、体調が悪く諦めました。
と、まあなんとも欲張りな遠征で副産物は少なかったわけですが、こんなにも美しい星空を見ることができました。

欲を言えばコロナを見ながら「コロナビール」で乾杯したかった～体調が悪くそれどころではなかったし、2500ｍの高地ではアルコールが回るのが早いかもしれないため失敗を引き起こす可能性も考えて、あえてやめておきました。

そしてなんといっても奇跡のような美しさのコロナとダイヤモンドリングが見ることができた最大の収穫でした。
グラシアス！メキシコ！！　アディオス！メキシコ！！

追加
1つだけどうも納得がいかなかったのが、メキシコのロッジやホテルのWi-Fiが3Gで弱く文字が遅れる程度との情報でした。そのため「世界定額」に1日あたり690円だかでメキシコにいる間の6日分の契約していきました。そしてメキシコに入った時に何度試してもどうやっても繋がらなかった。翌日も同じでした。幸いにもロッジにはスターリンク衛星通信があり素晴らしく快適だったので全く問題ありませんでした。
メキシコ4日目のエル・サルトのロッジからグアダラハラへ移動するバスの中で試してみるとあっさり繋がりました。何だったんだろう？と思いながらメキシコ最終日の空港での待ち時間に「世界定額」アプリを開いてみるとこんな状態でした。

6日間コース　残り「2日と10時間」だと？　なにか申し込みの時に日にちを間違えたらしい。
現地時間で申し込んだのが悪いのか？　だからエル・サルトのロッジにいたときには契約外の日にちのため繋がらなかったのだ。　次利用するときにはしっかり確認してから使わないといけないことを覚えておこう。
そして「ランボー5」で見たような危険な感じは全く感じませんでした。