私はISSを追跡する場合タカハシTG-L経緯台にミューロン180か、たまに40㎝ドブソニアンを使っていますが、この度TOA130も追跡機に加え試してみました。
友人から譲り受けたTOA130は大きくて厚く重いプレートに鏡筒バンドがガッチリ固定されていましたが、私にはそこまでの剛性は必要ないので、まずはこれを軽量化します。
いつもお世話になっているコスモ工房さんにロスマンディ規格のアリガタを兼ねた鏡筒バンド固定プレート(12㎜厚)と取手を取り付けるためのトッププレート(10㎜厚)を作ってもらいました。
鏡筒に取り付けたこの状態ではかなり対物側に重心がきています。
多少の軽量化はできましたが、TG-L経緯台にはとても載せられる重さではありません。そこで登場するのがビクセンHF経緯台です。HF経緯台は以前双眼望遠鏡を載せて使っていましたが、フリーストップで非常に使い勝手の良い経緯台でISS追跡にはもってこいだと思います。
まずはブランコ部分に20㎜角のアルミ棒のハンドルを取り付ける穴を開け、M6のネジを切ります。
これで奥に見えるハンドルを取り付けます。
次はロスマンディ規格のアリミゾを取り付けですが、このHF経緯台のブランコ部分の中央には35㎜間隔で穴があるんですがM6でした。とりあえずはそのままM6で取り付けてみましたが、なぜM8ではないんだろう?
そしてアリミゾの締め付けノブの径が小さく、締め付けの不安があるので5㎜穴をあけてヘクスキーでも突っ込んでしっかり締め付けるようにしました。
これで追跡用HF経緯台の出来上がり!
4月23日ちょっと久しぶりにISSの通過があり、この通過でテストしてみます。
HEAVENS ABOVEによると朝あかるくなり始めた4時35分に西南西の低空で見え初め、北極星の上を通過して北東の地平線に沈んでいきます。私の観望場所からは北極星の上までは追跡できます。
前の晩は強風が吹いていましたが準備をしておき、4時に起きます。すべて組み付けてアトラクス赤道儀に載せておいたTOAをアンタレスに向けてみますが、アンタレスBが見えてこない。これではピントがちょっと怪しいので昇ってきたばかりの土星に向けてピントを合わせます。ついでに5000フレームほど露光した今シーズン初の土星です。
ピントが合ったところでストッパーを締めて、そっとアトラクスからHF経緯台に載せ替えます。
この状態で鏡筒を移動するのはちょっと危険を感じる重さでした。取手を太くして、もう1か所つかめるところが必要と感じました。
しかし望遠鏡のピントノブから後ろが長いなぁ~ピントノブから対物レンズまでと同じくらいに見えますね! ちなみに繋がっているものは2インチ延長筒・ADC・3倍バロー・フリップミラー・ASI174MMです。これで重心が接眼側にかなりきてしまいましたが、時間がなく、ずらすのも恐ろしいので今回はこのまま追いかけて見ます。
SkyWatcherのステンレス三脚を一番高くしていて鏡筒を載せるときは結構きついのですが、ファインダーを覗くにはちょっと低い感じです。念のためにトッププレートにも三脚台座を取り付けてありますので天頂通過の際にはここに直角ファインダーか45度ファインダーを装着する予定です。(ちゃんと覗けるのか~ハンドルを握って操作できるのか~ちょっと不安)
さあ~予定通りISSが見えてきました。30度を超えるくらいまで待って録画開始、すぐさまファインダーを覗いて視野に導入。右手でハンドルを握り、左手は垂直のクランプに手をかけてテンションを調整しながら追跡開始。
最高地点で仰角51度なので楽に追うことができました。
その結果がこちら~と言いたいところですが距離も530kmと遠いためかなんだかよく形がわかりません。ピントがイマイチなのかなぁ~。 ゲイン350 シャッター1ms
結果としては、今までのTG-Lはエレベーター三脚に片持ちフォークを目いっぱい高くして使うため派手に揺れていましたが、その点はこちらの方が安定感はあります。欲を言えば耳軸を真鍮に替えたいところです。
次はこのHF経緯台にミューロンを載せて試してみよう。
コメント
ひっくり返さないように〜
オフセット恐怖症患者より
天頂付近へ行くと恐ろしいですよね~。
目の高さのアリミゾに載せるのも結構大変です。
FC-125の軽さが~!
やっぱTG-Lとミューロンの組み合わせがベストかと思われます~。