私の40㎝ドブソニアンの接眼部にはデンクマイアのフィルタースイッチという名のフィルタースライダーが付いています。
このフィルタースイッチは2枚のフィルターを装着でき、アイピースを覗いたまま「フィルターなし」「フィルター1」「フィルター2」とワンタッチで切り替えができます。そのおかげでフィルターによる見え方の違い・効果が良くわかります。
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そして両側からフィルターを抜き取って入れ替えることが可能です。
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私は普段は左にUHC、右にOⅢを入れています。
その左のUHCはテレビューの「NebuStar」というフィルターです。このフィルターはあまり暗くならずに微恒星もしっかり見えたまま星雲が浮き上がってきます。よって比較的口径の小さな望遠鏡にも効果的です。例えば10㎝屈折望遠鏡にこのフィルターを使って低倍率でNGC7293らせん星雲を見るともっこりとした綿菓子のように見えてきます。
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右のOⅢはデンクマイア製のOⅢフィルターを使っています。
このフィルターはUHCより強力な分、視野は暗くなりますが網状星雲などの構造がしっかり見えてきます。
また、このフィルターを使うと北極星がやっとの名古屋市内でもM57やM27が見えてきます。ただ星がかなり青く見えます。
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他にもHβフィルターも準備しています。
Hβはほぼ馬頭星雲専用のようなもので、ルミコンのアメリカンサイズとメーカー不明の2インチを用意しています。馬頭星雲は非常に見辛いためアイピースのレンズの構成枚数の少ないアメリカンサイズのエルフレやケルナーを使うためにフィルターもアメリカンサイズにしてあります。カリフォルニア星雲には2インチを使って低倍率で見ます。
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笠井トレーディングの「ムーン&スカイグロー」。このフィルターの説明の惑星面の「もう一押し」この言葉に惹かれて買いました。ただ目的としては「バックグランドを暗く落として銀河を見やすくする」方を期待しました。実際に覗いてみてみると「何となく~そんな気がする~」程度かもしれません。
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これらのフィルターとアイピースを使い分けながら楽しんでいます。
ただ40㎝ドブソニアンとこれらのフィルターが力を発揮できるのは、光害の影響がほとんどない暗い星空が必要です。そんな満天の星空でこれらのフィルターを使うと、今まで見えなかったものが浮かび上がってきたり、フィルターなしで見ているときとは違った姿形で見えたりと非常に興味深く楽しい武器です。
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「スーパーネビュラ」ってフィルターもあったはずですが~ちょっと行方不明。効果としてはUHCに近い物だった記憶です。
これらのフィルターは散光星雲や惑星状星雲、超新星残骸にも効果的ですが、銀河は見えなくなってしまいます。銀河は倍率を高めにしてバックを暗くすることでより見やすく浮かび上がってきます。
近いうちに最近私が月や惑星の撮影に使っているフィルターたちを紹介しようと思います。
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