ISS 火星面通過

人工衛星
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2022年9月12日 4時2分58秒 ISSが火星の前を通過しました。
予報は幅が約100mのライン上へ行けば火星に重なるはずです。

3日ほど前から場所の選択を始めますが、この予報がちょいちょい変更が入ります。11日の17時頃は「ここか!お寺と神社の駐車場が向かい合わせにある」とほぼほぼ決定していました。

ところがISS友Mさんからその2時間後に「定光寺かも」と連絡が入り「ええ~1日前は定光寺だったけど、予報が戻ったのか~」と確認すると定光寺の公園の駐車場がビンゴ! 1日前から何度か修正が入り結局戻った時は「たぶん間違いない」と確信して、夜中の1時半に今回の観望地へ向かいました。

トイレもあるし、障害物はないし、隣に交番があるので騒げないけど安心感もある、なかなか良い場所です。早速機材を準備します。

いつも通りタカハシEM-100赤道儀にミューロン180とBORG71FLを乗せてあります。ミューロン180は2倍バローを入れ、カメラはZWO ASI174MMを使います。BORG71FLは1.4倍エクステンダーを入れ、ZWO ASI290MCを使います。
iPhoneアプリ「SPACE STATION AR」でISSがどこから見え始めるのか通過経路を確認します。

ほとんど天頂付近で火星面を通過するわけですが、火星の見掛けの大きさが約10秒角、方やISSは60秒角近くもあり大きさの違いもさることながら、明るさに差がありすぎるかもしれない。なので火星がギリギリ見えるくらいにしておいた方がISSが白飛びしないように思われます。
さて準備ができて、まだ時間があるので明るい月のすぐ横にある木星を覗いてみます。

明るい月の右にポチっとあるのが木星です。

おやおや大赤斑のすぐ上に衛星イオの影が見えていますが、気流はあまりよくなさそうな感じです。
続いて火星も見てみます。

まもなくこの上をISSが通過すると思うともうワクワクが止まりません。
ISSが北西の空で見え初めどんどん高くへ上がってきます。ここで広角レンズのカメラのシャッターを切り始めます。そして火星に一直線で向かっていきます。
BORG71FLのカメラ録画開始。すかさずミューロン180のカメラも録画開始。
ミューロン180の動画をスローモーションで~

どうでしょうか? ど真ん中を通過していますよね~そして火星に対してISSがびっくりするほど大きいですね! 想像はしていましたが改めて見るとびっくりです。そして心配していた光度差もほぼ問題ありませんでした。これを写真にすると

ありゃりゃ~この時のフレームレートが128FPSでしたが、火星がどこにあるのかわからなくなってしまいました。 これではいけない、半分に間引きをしてみると無事に火星が出てきました。

火星に重なっていたフレームを取り出してみると、火星にちょうど日本の実験棟「きぼう」が重なっているのがわかります。

もう一つのBORG71FLはカラーで撮っていました、こちらです。

なんだかたくさん並んだISSの一つだけお尻に赤い球をつけているように見えてしまいます(笑)
でもやっぱり火星は赤く見えていないとおもしろくないですね~。

さて、最後にISSの光跡を撮っていたワイドレンズの写真はちゃんと火星の前を通過しているのを記録していました。

実はこの後、ISSはオリオンの中を通りシリウスへ向かっていました。カメラの画角になくて残念でしたが「シリウスに重なるのか?」と思って見ていると、ああ~残念わずかにズレました。

しかし今回の火星面通過はここまで見事に予報通りに重なるのは珍しいです。前回の木星面通過も予報の中心線上でしたが、わずかにズレていました。 2~3年前の惑星面通過は中心線上にいるはずなのにかすりもしないことばかりでしたが、最近はかなり面白いところまで来たように思います。

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