夜空には青白い星や黄色っぽい星、赤っぽい星がありますが、際立って赤い星があります。
それが炭素を多く含む大気を持つ赤色巨星「炭素星」です。
2020年に2等星まで暗くなって超新星爆発か?と騒がれたオリオン座のベテルギウスや、おうし座のアルデバランも赤く見えますが炭素星ほどの赤さはありません。
何年も前にはじめてうさぎ座R星を見た時には血のような真っ赤で恐ろしさを感じるほどの赤黒い感じでした。
街中でも今の季節に見える炭素星を3つ見てみました。
オリオン座W星
オリオン座W星(W Ori)はオリオン座の三ツ星の右側あたりにある炭素星です。
![](https://taizo.space/wp-content/uploads/2022/02/おりおんたんそ-1024x569.jpg)
R200SSの800㎜直焦点で撮ると、他の星と比べて赤いのがわかるでしょうか。
![](https://taizo.space/wp-content/uploads/2022/02/オリオン座-1024x683.jpg)
この炭素星だけをC11・2800㎜に小さなCMOSセンサーで強拡大すると、どうでしょう。
![](https://taizo.space/wp-content/uploads/2022/02/1W-Ori-e1645059894895.jpg)
うさぎ座R星
うさぎ座R星(R Lep)、この星は十数年前に教えてもらって初めて見た炭素星です。
その時は40㎝ドブソニアンで見ましたがゾッとするほど赤く、「クリムゾンスター」という名前とともに深く印象に残っています。
位置はオリオン座の三ツ星の右端の星とリゲルを結んだ延長線上あたりにあります。
![](https://taizo.space/wp-content/uploads/2022/02/うさぎたんそ-1024x567.jpg)
R200SS 800㎜直焦点で
![](https://taizo.space/wp-content/uploads/2022/02/うさぎ座-1024x683.jpg)
C11の強拡大
![](https://taizo.space/wp-content/uploads/2022/02/1レッドクリムゾン-e1645060448246.jpg)
かに座X星
かに座X星(X Cnc)です。この星はかに座のプレセぺ星団を見たついでにぜひ。
![](https://taizo.space/wp-content/uploads/2022/02/かにたんそ-1024x565.jpg)
同じようにR200SSの800㎜直焦点で。
![](https://taizo.space/wp-content/uploads/2022/02/かに座-1024x683.jpg)
そしてC11で強拡大。
![](https://taizo.space/wp-content/uploads/2022/02/X-Cnc-e1645061870750.jpg)
この3つの炭素星いかがでした?どれも写真だとオレンジ色っぽいですが、もう少し赤く見えています。どれも変光星で暗くなった時がより赤く見え、私と同じようにきっとゾッとすることと思います。
ちなみに赤い星代表ベテルギウスと青白い星代表シリウスを同じ条件R200SSで800㎜直焦点で撮ってみました。
![](https://taizo.space/wp-content/uploads/2022/02/ベテルギウス-1024x683.jpg)
![](https://taizo.space/wp-content/uploads/2022/02/シリウス-1024x683.jpg)
シリウスは本当に明るく青白く美しいですね。シリウスBばかりに目がいきますがシリウスは全天で一番明るい恒星と思って眺めるのもたまには良いでしょう。
このように星の色を意識して見るのも、光害の酷い街中での楽しみの一つかと思います。
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