小惑星探査機「はやぶさ」は目的地の小惑星「イトカワ」に到着し、その後トラブルに見舞われ一時は行方不明になりながらも満身創痍で何とか地球にたどり着き、はやぶさ本体は大気圏再突入で燃え尽きてしまいましたが、カプセルは無事にオーストラリアのウーメル砂漠に着陸しました。この感動を伝える映画が3本も作られました。
その後継機として「はやぶさ2」が小惑星「リュウグウ」に向かい、2020年12月6日に無事に地球に試料が入ったカプセルを届けました。その小惑星「リュウグウ」の試料が入ったカプセルの展示が愛知県武豊町の「ゆめたろうプラザ」で開催され、星仲間のYさんが1週間会社を休んでボランティアをやっているとのことでISS友Mさんと現地集合で最終日に見てきました。
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到着すると星仲間のYさんがスタッフの皆さんをご紹介していただき、早速帰還カプセルを見学しました。写真撮影はNGのため何もありませんが、カプセル自体は直径30㎝程度の空飛ぶ円盤のイメージのような形で、その中心に大切な試料の入った容器とその周りにパラシュートが入っていました。耐熱シールド以外はすべて実物展示でした。大気圏突入時の耐熱シールドの温度は1万度に達するようですが内部の試料は50度程度に保たれていたのだとか。オーストラリアから日本へ運ぶための特殊なケースの展示もありました。
実物展示を見た後が濃厚な超楽しい時間でした。というのもここに展示されていた「はやぶさ2」の実物大レプリカや帰還カプセルの断面レプリカなどを3Dプリンター6台を駆使して作られた製作者のGIGASTARさんご本人が我々2人に付きっきりでこだわりや苦労話を聞きながら一つ一つ見ていく最高の見学ツアーを行っていただけました。
まずは「はやぶさ2」本体です。
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一つ一つのパーツごとの説明がたまらなくおもしろい! どんな材料を使えば本物そっくりのレプリカができるのか?その試行錯誤のお話も実に興味深い。
「はやぶさ2」が「リュウグウ」の試料採取のためフラッシュを光らせながらターゲットマーカーの光を確認しつつ降下しましたが、ここに展示してあるターゲットマーカーも本物と同じ素材を使われておりフラッシュ撮影をすると光るとのことでした。iPhoneでフラッシュなしとありで撮ってみました。
この光をはやぶさ2のカメラが認識し目印にしていたんだ~と感動!
このターゲットマーカーは「リュウグウ」に投下されたときに弾まないようお手玉のような作り方がされています。
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「はやぶさ2」が備える多くのカメラのうちの1つ、実際のカメラレンズが入っているのだとか。この2つのラッパのような部分です。その下の金色の半球のような部分が帰還カプセルで、ここでも金色のフィルムを貼ってしまうんですがその下地をツルツルにするのに苦労したのだとか。
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イオンエンジンに至っては噴射するガスの色まで合わせてあるこだわりようでした。実に精密にできています。
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太陽電池パネルの裏にはこんな文字が・・・黄色の丸の部分。
HAYABUSA2 REALSIZE SCALE MODEL 2020/11
MODEL CREATED GIGASTAR INC TAKETOYO AICHI, JAPAN
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これは本体には関係ないのですが展示をするための安全対策で免振ダンパーが装着されていました。普段は黒い布が掛けられて見えなくなっています。
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こちらはミネルバⅡの1と2で、小惑星「リュウグウ」に投下して調査するローバーです。
ミネルバⅡ-1のステレオカメラもしっかり再現されていました。
2の方の上面の中央が少しへこんで見えるのが最大の失敗だとか(夏にトラックに積んでいて熱でやられたらしい)
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こちらは小惑星「リュウグウ」の内部の砂を採取するため、表面にクレーターを作るためのインパクターです。
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このインパクターが爆発で砕けるため「はやぶさ2」は小惑星「リュウグウ」の影に隠れ、その様子が見えないのでそれを記録するカメラがこちら「DCAM3」。
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そしてこれが「はやぶさ2」が降下するときの目印になる「ターゲットマーカー」
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これが地球に届けられた帰還カプセルの断面です。左右に見える緑色の部分がパラシュートです。中央の丸いところが試料が入っていて内部が3つの部屋になっていました。
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「はやぶさ2」はこのカプセルを月軌道あたりで地球に向けて切り離し、新たな拡張ミッションとして2026年には小惑星2001 CC21を通過しながら観測し、2031年到達予定の目的地は直径30mほどの未知の小惑星1998 KY26です。またそこへ到着するまでには2回地球へ接近しスイングバイを行う予定です。
この時が「はやぶさ2」を見る最後のチャンスですね。
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そしてこれが私が撮ったカプセルを切り離し、地球から遠ざかっていく「はやぶさ2」の光跡です。
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2027年12月のスイングバイで再び会えるのを楽しみにしています。
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