木星のガリレオ衛星 相互食

木星
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木星にはガリレオ・ガリレイが発見したとされる明るい衛星が4つあり、ガリレオ衛星と呼ばれています。内側からイオ、エウロパ、ガニメデ、カリストのこの4つの衛星の軌道は木星の赤道面上にあり、木星の公転周期12年の間に2回地球から見て木星を真横から見る位置に来ます。今年がそうでした。
そうなると衛星は毎回木星面を通過し、稀に衛星同士が重なったり、衛星の影に衛星が入ってしまうレアな現象が見られます。
日本からみられる一番条件の良い時が8月22日でした。

8月22日

この日に何が起きるのか、23時7分 ガニメデの影にエウロパが入りはじめ、23時24分にはすっぽり入って見えなくなるはずです。(23時59分に完全に影から出ますが、ガニメデ本体に隠れていて見えません。)
その後、23時35分その影に隠れたエウロパにガニメデ本体が重なりはじめ、0時1分エウロパはガニメデの後ろに隠されます。
0時8分ガニメデからエウロパが顔を出し始め、0時27分に完全に出てきて衛星が2つ並んで見えます。
上記のようなややこしい現象ですがそれを確実にとらえるべく1分間隔で記録する予定でしたが、ほとんどべた曇りでたまに雲の切れ間がやってくるくらいでした。最初の雲の切れ間は22時59分、木星の左側にエウロパとガニメデが見えており、エウロパにガニメデの影が落ちる前でした。

次に見えたときは23時57分、エウロパとガニメデがすっぽり重なった状態です。

雲の動きが早く、あっという間に雲に隠され次に出てきた時は0時14分ガニメデの後ろからエウロパが半分ほど顔を出しているときです。

その2分後、0時16分これがこの日見えた最後の木星でした。

この時の状態をiPhoneアプリのSkySafariで再現するとこんな状態だったようです。

SkySafariの画像

この4枚のエウロパとガニメデの部分を切り取って並べてみました。衛星の動きがわかるかと思います。

明るいのは月です、その右の雲の切れ間に木星が見えます

こんな雲の多い中で4枚取れただけ良しとしましょう。

8月23日

日本で条件よく見える衛星の相互食で8月23日が最後です。この日の主役もガニメデとエウロパです。
23時51分エウロパにガニメデの影がかかりはじめ、23時58分太い三日月状になる部分食の予報です。終わるのは0時4分(半影食は無視です)。
21時くらいから晴れてきて、今日は大丈夫でしょうと思い22時ころから準備をはじめまずは木星から。

木星の左に見える衛星はイオ

こんなころから薄雲が広がって月に暈が掛かっていました。


これくらいの薄雲なら大丈夫だろうと30分前の23時20分にガニメデとエウロパを確認しました。

あと15分したら1分間隔の撮影を始めよう!
「あれ?木星がみえない?」15分の間に薄雲が厚雲になってしまっていました~。結局食の終了時間まで待っても雲は薄くなることはありませんでした。
今シーズンの衛星相互食はおしまいです、6年後までにもっと腕を磨いで待つことにしよう。

おまけ:
かわいい衛星の配置になる日をステラナビゲーターで探すと、9月2日20時に木星面にエウロパがあってその影がど真ん中で鼻のようになり、木星の両側にイオとガニメデが耳のように並んでいるはずです。

StellaNavigator / AstroArts

同じような状態が9月9日22時頃にもちょっとバランスが悪そうですが~。

StellaNavigator / AstroArts

4つの衛星が木星近くで揃う日を探さないといけませんね。

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