2017北米 皆既日食(3度目の正直なるか!)過去日記

海外
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2009年上海では完全に玉砕、2012年ケアンズは約30秒の黒い太陽こそ見えましたが第2接食・第3接食のダイヤモンドリングは見えずの半玉砕(引き分けくらいかな?)でしたので、5年かけて2017年8月22日北アメリカ横断の皆既日食に的を絞っていました。 1年以上前から各社いろいろなツアーが発表され比較するもどこも高額で期待度が高いことがわかりました。ツアーで多かったのはオレゴン・アイダホあたりで、皆既時間2分程度でした。 友人と私は「皆既時間が2分40秒の一番長いところへ弾丸でいこう!」と2人で行くことにしました。

カンザスシティの北の町セントジョセフ

往路:中部国際空港~成田~ヒューストン~カンザスシティ
復路:カンザスシティ~ダラス~成田~中部国際空港
の飛行機とカンザスシティのモーテルで21日22日の2泊の予約が無事に取れ、レンタカーも予約しました。実はここまですべて友人が手配してくれていました。
モーテルでも皆既日食帯に入っていましたが、より中心線に近いセントジョセフまで行かなければなりません。そこで問題になるのがどこで見るか?いろいろ地図を見ながら探していると小さな空港があり、観測場所を提供しているようでした。「ここに決め!」で予約を入れすべての予定が出来上がりました。
前回のケアンズは星空も見ようと15㎝ニュートンを持って行きましたが、今回は日食だけなので少しは軽く行けるはず?と思っていましたが、何のことはない結構な重さの荷物でした。

機材は赤道儀がタカハシSPACE BOYをビクセンのガイドパック三脚にのせ、撮影用にBORG71FL+1.4倍エクステンダー、観望用にMINI BORG50、月の影の移動を捉えるためにサムヤン8mm魚眼レンズ、双眼鏡1台、ビデオカメラ1台と一眼レフ2台を詰め込みました。
日食前日8月21日ヒューストンは快晴、カンザスシティも雲はあるものの晴れていました。

観望地セントジョセフへ

空港でレンタカーを借りモーテルで向かいます。 カウンターで「40番の車ね~」って言われて40番へ行くとその40番ブロックに何台も置いてあり「え?どれ?」って。もう一度カウンターへ戻って「どれですか?」って聞くと「キーはバイザーの上にあるからどれでも好きなの乗って行っていいよ」って、アメリカだなぁ~。
モーテルに到着し休憩をすると日食当日の朝の移動は渋滞の危険があるかもと思い、日没とともに出発しました。

日食前日の夕日
あまり記憶がありませんがこれがカンザスシティで食べた日食前日の夕食のハンバーガーだったような。

ローズクランズ・メモリアル空港

第一接触 10:40:47
第二接触 12:06:35
第三接触 12:09:14
第四接触 13:34:43
皆既時間2分38秒 ちょうど太陽南中時刻の最高の条件のはずでした。
夜中でもちゃんと係の人がいて予約番号を伝えると「好きなところへどうぞ」と言われてもあたりは真っ暗でどこへ停めてよいものやら。 入ってすぐの大きなテントを張ったピックアップの横へ停めて車を降り、快晴の星空を眺める「ついに来た!3度目の正直!!」。夜明けまでは雲一つない快晴で、赤道儀の極軸も完璧に合わせることができ、「今回は勝ったな!」と思いつつ夜明けを待ちました。

日食当日の夜明け

どこに滑走路があるのかわからないほどの広い空港の野原のようなところに、夜のうちに多くの車が停まっていたようです。売店や仮設トイレもあり、パラボラアンテナのついた中継車も何台か来ていました。 ぶらぶら歩いていても日本人には一人も会うことはありませんでした。

太陽が高くなってくるとどんどん雲が増えてきました!
第一接触の時間ですが太陽が見えません! 一瞬雲越しで見えた太陽は一口かじった煎餅のよう。

ここから出ていく車もいるし、中継車も数台移動していきます「どうする?俺たち!」だんだん青くなってきました。 移動するにもどこへ? どちらの方向へ? 太陽は欠けているし、もはや動くこともできません、そう思っていると雨が降ってくる始末。「マジでヤバいかも」もはや真っ青!

雨が止むと多少明るくなりましたが太陽が見えるほどではありません。しかし食は容赦なくどんどん進んでいきます。皆既直前!一瞬見えた太陽! 赤道儀の極軸が完璧だったおかげで夜明けに見えていた太陽は完璧に追尾できていました。 

第三接触まで10分を切っていますがまた太陽が隠れてしまいました。「万事休す!」
西の空が真っ黒になり月の影 本影錐(ほんえいすい)が近づいてくるのが見えます。いよいよ皆既の始まりであたりがすっと暗くなりますがやはり太陽は見えません。
ところが雲の切れ間が太陽に近づき、一瞬黒い太陽が姿を現しました。
望遠鏡は太陽を追跡していますが露出が合わせてありません!慌てると余計にパニックになりわけがわからず、とりあえず双眼鏡で覗くのが精いっぱいです。それでもシャッターを切り何とか3枚ほど撮れていました。 直前の細い太陽はフィルターなしで1/2000sで切っていてそこから1秒露出まで大慌てでダイヤルを回していたのでしょう。その間の記憶がほとんどありません。

おそらく10秒から15秒の黒い太陽でしたが、ケアンズに続いてまたしても第三接触も見ることなく雲に隠れました。

皆既中の魚眼レンズが捉えた空はこちらです。真ん中の白い部分が皆既中の太陽です。

この魚眼レンズのカメラが日食全行程を撮るようにしていましたが、その画像を動画にしてあります。途中雨が降ってきて止めていますが、その後右から本影錐(月の影)が近付いてきて左へ通り過ぎていく様子がわかります。 

皆既中の東西南北はこんな感じでした。もう太陽が隠れてしまったので余裕で回りを見渡していました。 これを見るとどちらの方角にでも走れば見えたのでは?この真上だけに雲があるような気がしたのは私だけでしょうか?

また負けてしまった!3連敗かぁ~もう食べてお腹を満たすしかしょうがない! 夕食を済ませてモーテルに帰るときには前が見えないほどの土砂降りで道路の横の畑なのか空き地なのかそんなところに雷がドカンドカンと目の前や横に落ちてくるし恐ろしいところでした。
夜中に寝ているとiPhoneが突然聞いたことのない警報音を発して起こされるし散々のカンザスシティでした。

この時は2020年6月の台湾極細金環日食を見に行こうと思っていました。そして今年の2月に行く気満々で台湾往復の飛行機と台湾嘉義市のホテルを取りましたが、コロナウィルス緊急事態宣言が出たためゴールデンウィーク過ぎにすべてキャンセルしました。日食当日台湾嘉義市は良い天気だったそうです。きっと私が行かなかったから晴れたのでしょう!
次回は2024年4月8日メキシコからアメリカ、その次は2027年8月2日のアフリカ北部からアラビア半島あたり。 とりあえずは2024年を最終目標にするかな!

そういえば帰る前にスーパーでお土産を買ってスーツケースに詰め込んだため空港で2kg程度の重量オーバーを指摘され50ドルもの追加料金を取られる羽目になりました。 自宅に帰りスーツケースを明けるとこんな紙が入っていました! 開けて中をしらべましただとさ!

お隣にいたピックアップのご家族とFBの友達になり送ってくれました。

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