夕方「宵の明星」として金星が輝いています。そしてすぐ近くに水星も見えているはずです。
金星は3月21日に内合、水星も3月25日に内合になりますので、どちらも急速に太陽に近付いていきます。よって暗くなるころには高度が低く見るためには条件が悪いので、なるべく南中に近いあたりで狙ってみたいものです。
ただし、近くには太陽があるので十分に注意をしないといけません。
金星は非常に明るいので太陽から一番離れた時には青空の中でも見つけることができますが、最近では太陽に近くなっているので、私は自動導入を使います。
まず望遠鏡には蓋をして、ファインダーに太陽用の減光フィルターを取り付け十字線の真ん中に太陽を持ってきます。太陽で同期し金星を導入します。 ファインダーの減光フィルターをはずして覗くとおそらく金星は見えているはずです。そして望遠鏡の蓋をはずし、私はシュミットカセグレンを使っているのでフードを取り付けます。 この時筒先から覗き込むと危険なので絶対に覗き込まないでください(私は髪の毛が焦げて煙が出たことがあります)
危険がないか確認したうえでアイピースを覗くと青空をバックに内合前の大きな三日月状の金星が見えます。

近赤外フィルターIR742を入れてみます

金星で同期をして、水星を自動導入します。
水星は金星に比べてはるかに暗いのでファインダーでは見えませんが、アイピースを覗くと半月状の水星がちゃんと見えました。

金星と同様に近赤外IR742

実は私が狙っていたのは水星の表面の模様でした。
シーイングの良い日の高度が高い時に近赤外線で写真を撮れば水星表面の模様が写るはずです。
過去にそれらしく写ったことはありましたが、もう少ししっかり写らないかと試しましたがこの日はシーイングも悪く、風も強く踊りまくっていたので全く無理でした。
金星の夜の部分と水星の模様、どちらも今がチャンスなのですが~まったく歯が立ちません~今週末がラストチャンスかな。
注意:失明の危険があります。太陽に近い金星や水星を見るときは十分すぎるほど安全にご配慮ください!
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