中国の宇宙ステーション「天宮」はコアモジュール「天和」と2つの実験棟「問天」「夢天」からなり、そこに補給船「天舟」・有人宇宙船「神舟」がドッキングし、太陽電池パネルを広げて立派な宇宙ステーションの形になっています。そして驚いたことに中国はこの「天宮」を最初のコアモジュールの打ち上げからわずか1年半で完成させてしまいました。
そして今回はその「天宮」がシルエットの状態で月面を通過します。
満月に近い時の月面通過はほぼ真下から見上げる形になり、天宮の全景がしっかり見えてくると思います。
ISS Transit Finderの予報がこちらです。
11月26日 20時29分40秒 「天宮」までの距離456.41㎞と年内にこれ以上の条件の良いものはなさそうです。そして中心線まで5.9㎞と比較的近いところで見ることができます。さてどこにしようか~場所探しです。
この名古屋と豊明の境目あたりが良さそうです。大規模な墓地がありますが、ここは夜は閉鎖されて車で入ることができないので、その閉まった門の前に決めました。
HEAVENS AVOBEで「天宮」の通過コースを確認すると、太陽光が当たらずに見えない「天宮」がデネブの横を通ってアンドロメダ銀河を通過し、リゲルへ向かいます。
今回の観望場所が中心線のやや南なので、月の中心のやや北側をほぼ西から東へ通り抜けるはずです。
機材はいつも通りEM-100赤道儀にミューロン180とBORG71FLをのせます。そして眼視用にビクセン127マクカセをZERO経緯台に載せて確認します。
18時過ぎのStarlinkの通過後にすぐに出発できるよう機材を積んでおきます。
18時半ごろに出発して19時に目的の場所へ到着しました。墓地の中へは徒歩では入ることができるし、トイレもあいていました。
この日はぜひとも見てみたいと2人の方が現地集合でいらっしゃいました。お二人ともタカハシの10㎝屈折にニコンやらイーソスやらのアイピースで気合十分!
2分前の20時27分40秒あたりからiPhoneで時報を鳴らし、1分前からBORGとミューロンの録画開始!
そしてビクセン127マクカセに正立プリズムとテレビュープローセル32㎜でちょうど視野一杯になった月を凝視します。
予定では晴れの海からティコとアリスタルコスの真ん中を通るはず!
ではBORG71FLの時報入りの実際の動画をどうぞ!
どうでしょう?楽しく騒いでいる感じが伝わったでしょうか?
こういうのはやはり1人で見ているより何人かでワイワイしながら見ているのが楽しいです。
だいたい思った通りのコースを通過したようです。
これに通過したあたりの地名を入れてみました。
さてもう一つのミューロンの拡大した方はちゃんと画角の中を通っているでしょうか!
ワクワクしながら見てみましょう。
実際の動画は速すぎるので超ゆっくりにしたもので~。
よかった!画角の中を通っていた!! 比較暗合成をしてみましょう。
ちょっと詰まりすぎですね、半分にしてみます。
おお~!いい感じになりました。そしてほぼ真下から眺めた「天宮」の形がしっかりわかるかと思います。これはもう立派な宇宙ステーションですね!
今回の中国の宇宙ステーション「天宮」の月面通過大成功でした!!
そして駆けつけてくれたSさんとKさんのおかげで楽しかった~ありがとうございました。
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