一昨年の「星ナビ4月号」に「人工天体撮影虎の巻」として記事を書かせていただきました。その中でも紹介している通り、それまで私はタカハシミューロン180とタカハシTG-L経緯台の組み合わせをベストとして使っていました。
その記事はこちらにあります。
カメラは途中一眼レフからCMOSに変わってきましたが、今のところカメラは定着しています。
実は最近タカハシTG-L経緯台の弱さが気になっていました。 1/1000秒のシャッターなので、追跡のしやすさを優先し、弱さによる揺れやブレはほぼ無視できると思っていましたが、やはり頑丈でより滑らかな経緯台の方が良いだろうと思っていました。
そして年末に念願の「最強の経緯台」を手に入れました。30㎏搭載可能なノースマウントがそれです。
そのノースマウントを使って1月12日18:02 仰角83度のISSを狙ってみます。

手元に余っているアリミゾ・アリガタなどをかき集めてこんな感じで2台搭載できるようにしてみました。 1台はミューロン180として、もう1台を何にしようかと考えた結果マクカセ127MKにしてみました。
カメラはミューロン180に290MCカラー、マクカセ127MKには290MMモノクロをつけてみました。
2台載せる価値はあるのかどうか~まあ予備ということにしておこう。


明るいうちにクランプを緩めても動かないようバランスを取り、遠くの鉄塔で2本の視軸をあわせました。
しかしこの経緯台はこんな載せ方をしても実に滑らかにスルスルと指1本で自由自在に動きます。
さあ、これで天頂付近通過のISSを追えるのか?
以前のタカハシTG-Lは三脚のエレベーターを最大まで伸ばしてファインダーが目の高さになっていたのと比べるとやや低い。 そのため天頂を覗くための直角ファインダーも装着してみた。

ただミューロンのファインダーは通常の倒立であるのに対して、直角ファインダーは正立なので途中から切り替えてちゃんと追えるのかどうかが不安ではあります。
北極星でピントを合わせ、見え始めの9分前に準備完了!

現在ISSに搭乗中の日本人の油井宇宙飛行士の地球帰還が急遽1月15日に早まり、油井宇宙飛行士の乗ったISSの好条件の通過は最後になりそうなので気合が入ります。
まずはISSの見え始めからの光跡を対角魚眼で記録します。

慣れない経緯台なので、低い位置から追跡の練習のため見え始めてすぐに録画をスタートして追跡開始! 経緯台のクランプのフリクションを微妙に変えながら追跡をしてみる。軽くするとすぐに行き過ぎてしまうし、重くするとカクカクした動きになってしまう。ちょうど良い重さを探しているとすぐに天頂付近に近付き、直角ファインダーに目を移すと「ややや!全くISSについていけない!!」案の定なんですが、やっぱりこのファインダーはダメだなと追跡を諦め、油井宇宙飛行士もきっと地上を眺めているだろう~と思いながらISSを見送りました。
さて、その結果はどうだったでしょうか。 まずはISSの光跡から見てみましょう。
キャノンEOS80D サムヤン8㎜対角魚眼 ISO1000 シャッター2秒で連写したものを比較明合成しました。

続いてマクカセ127MKのISSです。 良さそうなところを拾い出してみましたが、まあこんなところでしょうか。

そしてミューロン180で撮ったものです、まずは動画です。
これは写っていたコマだけを拾い出して15FPSで動画にしました。
今朝は雪が積もっていたほどの最強寒波と言われていただけのことはあって、気流は極悪でほぼ細部は見えていませんね。
良さそうなところを抜き出してもこんな感じでした。

以前からもずっとわかっていたことではありますが、今後の課題はISSのスピードが一番早くなる天頂付近をいかに滑らかに、正確に追跡できるか、そのためのファインダーをどうするか、このあたりを要検討!ですね。




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