H2A 50号機ロケット打ち上げを超遠距離で見る!

人工衛星
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6月24日打ち上げ予定のH2Aロケット50号機の打ち上げが延期され、6月29日午前1時33分に再設定されました。
これは土日で鹿児島まで行って大隅半島の先端で見に行ってこれるなぁ~と思い、中部~鹿児島の飛行機の空きを見るとスカイマークで28日に行って29日に帰ってくる便が〇印になっていて、往復で3万円ちょっと! レンタカーもろもろ入れて5万円予算で行ってこれるなぁと思いながらも今月は東北も行ってかなり散財しているのでグッと我慢しました。
しかし27日に近畿地方まで梅雨明け宣言が出て天気が良さそう。であれば御前崎あたりから超長距離で見えるかどうか試してみたくなり、GPV天気予報で打ち上げ時間の天気予報を確認しました。

Screenshot

御前崎はかなり曇る確率が高そうだが紀伊半島の先端潮岬なら何とかなりそうでした。しかし、昨年スペースワンのロケット打ち上げ場所の下見方々潮岬は行きましたが、これが想像以上に遠い。
気ままに星空観望仲間の行動派Nさんとも協議をし、Nさんは潮岬へ、私は志摩半島へ行くことにしました。同じところで一緒に見るのも楽しいのですが、別の場所で見え方の違いを確認するのも良いと思います。
御前崎あたりであれば海岸沿いに駐車帯が点在していてどうにでもなると思っていましたが、以前大王崎へ行ったときに駐車できるところがなくて困ったことがありました。
グーグルマップとにらめっこで、志摩半島で駐車できて機材が展開できそうな場所を探しました。
それが今回行った麦崎灯台の少し手前の片田漁港でした。ここは真冬に使う観望地「ともやま」のすぐ近くで、幸いにもこの漁港付近は夜釣り禁止のためたまにパトロールが回ってくるくらいで釣り人がいないのが良かったです。

16時に家を出発し、片道190km走り、19時ちょい前に現地到着でした。
まずは灯台まで歩いて行ってみます。

暗くなる前に準備をします。

この日の機材はZERO経緯台に10㎝屈折、ポラリエにキャノンEOS6D、固定撮影用にEOS80D、打ち上げ時間には10㎝屈折を15倍70㎜の双眼鏡に載せ替えます。
そんな準備をしているとバケツと網を持った高校生2人組がやってきました。「望遠鏡で月でも見ていくか?」って声をかけると「いいっすか~あざっす!」って感じで食いつきました。

少し興味をそそるように使い方を教えながら覗いてもらいました。その後星座の話をしたりおしゃべりをしていると魚の知識が非常に豊富でこちらが引き込まれるほど楽しい話をしてくれました。
バケツを覗かせてもらうとイカが入っていました。

自転車で来ている高校生を遅くまで引き止めてはまずいので1時間くらいでおしまいにし、星空を撮影します。

EOS80Dに8㎜対角魚眼で21時半から0時半くらいまで1分露光をしたものをタイムラプス動画にしてみました。

ポラリエに載せたEOS6Dはさそり座と天の川を撮ってみます。

このあたりの天の川は濃くて暗黒帯が入り組み、赤い散光星雲が点在していて10㎝に低倍率で流してみてもほんと飽きることがない楽しいエリアです。
そしてこちらは夏の大三角です。

PCも持って行っていたので、退屈な時間はブログも書いたりしていました。
そうこうしていると深夜0時を過ぎ、打ち上げ時間が迫ってきました。
種子島まで打ち上げを見に行っているメキシコで知り合った同室のKさんから「緊張してきた~!」とlineがあり、潮岬のNさんからも「薄雲があったけどいつの間にか快晴」とのlineがあり、「こちらも快晴よ~」と返しました。

機材を堤防の上に集め、望遠鏡を双眼鏡に載せ替え準備完了。EOS80Dは30㎜ F1.4で動画にするかスチルにするか?悩んだ結果スチルで連写、 EOS6Dも広角にするか望遠にするか悩んだあげく、強気の135㎜で狙います(のちに後悔)。どちらもわかりやすく5秒露光。

現在位置から見ると真西から南へ35度から45度くらいの間で見えてくるはずなので、iPhoneのコンパスを頼りに海上の目印を探します。
右の方の小さな島にある赤い光が真西から約30度の位置、左の方の緑の海上ブイか何かが約45度と目測を付けました。

低空に雲があるようですが、この間くらいから見え始めるはずと思われ、そこにカメラ2台と双眼鏡を向けます。 念のため8倍32㎜の双眼鏡も首から下げておきます。
iPhoneでライブ中継を見ているとどんどん緊張感が伝わってきてこちらまでドキドキしてきました。

打ち上がったと同時に2台のカメラを連写開始!
双眼鏡に貼りつく!! 1分経過見えない、3分経過見えない、首から下げた双眼鏡であたりを見回すが動く光点は見つからない。 7㎝双眼鏡のクランプを解除しておそらく水平に南方向と想像して移動していくもやはり見えない。打ち上げから10分後、見えなかったとあきらめて写真判定に。
30㎜のEOS80Dのモニターを見ながら1枚づつ送っていくと30枚目くらいで左端に移動する光に気が付いた。もう少し戻ると20枚目から写っている!ってことは打ち上げから100秒後か!!

その場でPCを起動して写っているコマを比較明合成してみました。
「果たしてこれがロケットの光跡か?」
Nさんもlineで「見えなかったけど写った!」とのことでした。
よし!これでXに速報を出してみよう!!

これでホッとしてこの画像をよくよく見ると何やら中央下の方に「おや?」がある。

拡大すると「ややや!赤くてこれぞロケット!」って感じのものが出てきました。
一瞬こっちだったか!と思いましたが、比較明合成する前の画像を順に見ていくとこの赤い点は下向きに移動していて、飛行機だろうとわかりました。あぶね~あぶね~
そして同時に先にロケットの光跡としてXに出した画像「やっぱり怪しいかも?」と不安が出てきました。
いつも良く撮っているISSとかの光跡と同じような見え方だ! 
打ち上がってすぐのロケットがこんな太陽光を反射したように白っぽく写るのだろうか?

早まったかなぁ~取り消した方が良いのか?
左端で切れているが、この先どのように動いているのか? どうしても見たいな!!
ああ~やっぱり成果なしのただ強気の望遠はやめて、確実なワイドを選択しべきでした~と後悔。

たとえロケットは見えなくても明け方にロケット由来の「夜光雲」が見えるかもしれないとの期待もあったので、明け方までここに居残ることにしました。

ついでに朝日を見て帰るか~と思いましたが、結局夜光雲も海からの日の出も見ることができませんでした。この日の三重県の字の出時刻は4時48分でした。

そしてあの光跡は本当にロケットか? そんな不安を抱えたまま帰宅しました。

しかしなかなかおもしろい結果が記録されていました!
次回に続く~


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