開田高原遠征(2025.4.26)中編

星空
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スターリンクを見送った後、40㎝ドブソニアンのアライメントを行い、Seestar S30を起動しドブソニアンで見たものを記録していきます。これは今回の遠征組の紅一点のSさんに以前お会いした時にSeestar S50を購入した目的がNinja-320で見たものを記録するためだと言っておられ、「これはナイスアイデア!ブログをまとめるのに最適~」と思い真似させていただきました。というわけで見た天体をSeestar S30で記録していきます。

さてまずは天頂付近にあるかみのけ座のNGC4565、さすがに空が暗いだけあって美しいエッジオンの姿が良く見える! Seestar S30の画角の中の4565を人工衛星が貫いています。

NGC 4565

続いてM51子持ち銀河です。これも空の暗さによって腕のグルグルにかなり差が出ます。もちろん素晴らしい見え味です。

M 51

そして待望のM3球状星団です。今回の遠征はアイピースBOXは重いので持ってこずに、SV-BONYのズーム2本とナグラータイプ4-22㎜の3本を持ってきただけです。そして大半をSV-BONYのSV-230スーパーズームを使っています。8㎜までズームして225倍で眺めるM3はやはり素晴らしい!

M 3

次はM97フクロウ星雲、これは眼視ではノーフィルターでも十分見えますが、OⅢフィルターを入れることでバックが暗くなりよりしっかりその姿が浮かび上がってきます。私のドブソニアンは接眼部にデンクマイアーのフィルタースライダーを装着しており、アイピースを覗いたまま2枚のフィルター(OⅢとUHC)とフィルターなしをスライドさせて見比べることが可能なので、どの状態が良いかよくわかります。やはりOⅢがふくろうの目が2つしっかり見えました。

M 97

そして南の空を見るとからす座が目につきM104ソンブレロを眺めます。銀河はフィルターなしが一番よく見えます。倍率を上げることによりバックが暗く締まり暗黒帯によりスパッと切れている姿が素晴らしいです。

M 104

さあ次は何を見ようかと迷いながらSeestarのアプリを見ているとNGC4244シルバーニードルが目についた! さきにSeestar S30を向けて姿を確認してからドブソニアンで導入した。そしてアイピースを覗くと「おお~まんまだ!!」と感動。

NGC 4244

ここで「腹が減ったから居酒屋へ行ってくる」と言って御大WさんとHさんがすぐに戻ってきて「閉店だった~」とのことで料理長が夜食を早めてくれてアツアツのシチューをいただき、ついでに缶ビール!うまし!!
デザートは源氏パイだな~とNGC4038衝突銀河へ。 これ我々の仲間内では通称「源氏パイ」です。
ホームの元気村ではかなり淡い見え方ですが、ここ開田高原ではしっかりハート形に見えます。

NGC 4038

これまた人工衛星が通過しています。
おっといけない忘れていた!マルカリアンチェーンを見ておかなければ!!
そしていつも思うのは「片方の眉毛をそり落としてしまった間抜けなおっさんの顔」にしか見えないおとめ座銀河団です。

M 86

いかがでしょうか?間抜けなおっさんわかりますか?M84とM86が両目、NGC4387が鼻、NGC4413が口、NGC4387が左の眉毛です。一度そんなふうに見てしまうともう間抜けなおっさんにしか見えなくなってしまいますので要注意!

ちょっと疲れてきて熱いコーヒーと甘いお菓子で体力回復!
TOA-130双眼望遠鏡でM81・82の素晴らしい景色を見せてもらったり、Ninja-320でクジラ銀河とホッケースティックのペアを見せてもらったりしていると、今シーズン初の「夏の天の川」が山の稜線から昇ってきました。

待ってました~夏の星座! まずははくちょう座の網状星雲NGC6992・6960でしょう。
どちらもナグラータイプ4-22㎜の視野には全く収まらずにEWV32㎜を持ってこなかったことにちょっと後悔。しかし空が暗いとフィルターなしでも良く見える。口径が小さいとUHCくらいが良いが、40㎝の集光力であればやはりOⅢが相性が良い! 色こそ見えませんが、写真より濃く見える気がする。

NGC 6992
NGC 6960

この2つはいつまでも眺めていられる美しさです。

さそり座の毒針の先にある「バグ星雲」NGC6302です。ホームの元気村では低空のため手に負えないがここなら羽のある虫のようによく見える。写真を撮ると羽が両側に広がった蝶のように写るため、別名バタフライ星雲とも呼ばれます。ちょっとSeestar S30の拡大率ではよくわかりません。

NGC 6302

そして次はSeestar S30の画角に最適なM8干潟星雲です。M8はドブソニアンで見ると星雲部分より散開星団の美しさに目がいってしまいます。

M 8

すぐ上のM20三列星雲、御大Wさんがピンク色がわかると言っていましたが、私には白い星雲にしか見えないです。そして4つに割れていますよね~といつも言いたくなる。

M 20

そしてバンビの横顔(スタークラウド)を越えてM17(オメガ星雲)、我々の仲間内では通称「おまる」です。 フィルターなしでは濃い部分の白鳥が水面に浮いている部分が「おまる」のように見えるためにそう呼んでいますが、これもOⅢフィルターを入れることにより、一気に大きく広がりこの写真のように全く違う姿に化けます。

M 17

M17を見たら少し上のM16わし星雲に向けます。あの有名な先端で星が生まれている現場の「創造の柱」がこの星雲の中心部分にあります。 倍率を上げることによりなんとなくそれっぽく見えてきます。

M 16

すでに午前2時を過ぎちょっと疲れてきました。
しかしもう少し頑張ろうとSさんに熱々のコーンスープをいただきちょっと休憩。

かなり高い位置まで来たM27亜鈴状星雲

M 27

そうこうしているとSさんが確認したいものがありまして~とやってきてNGC7048惑星状星雲を見たいとのことでした。私の自動導入で導入しアイピースを覗いても見えてきません。アイピースを覗いたままOⅢフィルターをスライドして入れてみるとふわっとシャボン玉のようなものが浮かび上がってきました。これは初物でおもしろい天体でした。

NGC 7048

最後に初物を見たし、十分に満足できたのでそろそろ終了としました。
しかしダウンコートとオーバーパンツを脱ぎシュラフに潜り込むもなかなか暖かくならずいつまでたっても寒くてほとんど眠れないまま夜が明けてきました。その後少し意識がなくなり、外で聞こえる声で目が覚めました。
H先生から熱々のカフェオレと料理長から焼き立てのトーストをいただき、朝日でポカポカとしてきました。
今日も良い天気だ!

後編へ続く~。

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