昨年、紫金山・アトラス彗星(C/2023 A3)が見事な尾を引いた姿を肉眼で見ることができました。
その記憶がしっかり残っている中で、正月が明けたあたりから再びマイナス等級予報のアトラス彗星(C/2024 G3)が明け方の空で見えるとの情報がSNSで見かけられるようになってきました。
日の出30分~40分前のオレンジ色の空に白い小さなメダカが泳いでいるようなイメージのアトラス彗星の写真が数多く上がっていました。
これはかなり小さいけど見る価値はありそう!
1月8日
1月8日6時に目覚ましを掛けて起きてみる。
黒い雲の隙間に水星が肉眼で輝いているのが見えた(マンションのアンテナの左上)。アトラス彗星は水星を目印にずっと左斜め下の雲の中だ。そしてどんどん明るくなり見えず!
1月9日
この日も6時に目覚ましで起きてベランダに出て東の空を眺める。
水星すら肉眼では見えない。 マンションのアンテナの先を双眼鏡で眺めると水星は見つかった!
しかしこの日もアトラス彗星は雲の中だった。
1月10日
昨日から天気予報は「最強寒波」とか騒ぎ立てているが、朝6時に目覚ましで起きて外を見る。
あらら~やはり最強寒波か!雪が降っていて小学校のグランドや家の屋根が白くなっている~3日目もダメだった。 SNSにはアトラス彗星の写真がたくさん出てきているし、かなり明るく成長してきているようだ。 明日朝がラストチャンスっぽい!
雪は午前中で止み、午後からは晴れてきた久しぶりに木星と火星を見たが冬の気流でボケボケだ。
せっかく大赤斑が正面にあり、左から衛星イオが近付いてきているのにクッキリ見えずに残念。
火星が最接近間近でかなり大きく見えている。極冠の下の明るい部分がエリシウム山で、雲がかかっているようです。
夜半過ぎまで快晴であすの朝のアトラス彗星に期待ができそう。
1月11日
4日連続で朝6時起き! 期待を込めてベランダに出るもがっかり、空一面雲で星は全く見えない。
はぁ~玉砕だ!
二度寝で起きたのは10時、雲一つない快晴だ。
SNSを見ているとなんとなんと青空の中で赤外フィルターで撮影し、尾まで見えている写真が出ている!!そんなに明るくなっているのか~??
まずはSV-BONYさんのお借りしているSV230スーパーズームのテストをしてからアトラス彗星探しだ。
常設のアトラクス赤道儀のバランスウエイトをすべて外してBORG71FLにZWO ASI174MMに赤外フィルターを付けて載せてみる。バランスピッタリ!
太陽用の減光フィルターを付けて太陽に向け、黒点でピントを合わせて同期。
ここからアトラス彗星を自動導入。
冠布をかぶり、画面の明るさを調整しながら中心部分を拡大すると~何かかすかにいる!
ZWO ASI174MMでは小さすぎるので、ZWO ASI290MMに交換し再び太陽に向け、黒点でピントを合わせる。
そしてアトラス彗星導入。
おお~なんとなく右方向に尾が伸びているのがわかる! これは何とも凄いと自分で感動!!
しかしもっとしっかり彗星らしく捉えたい欲求が出てきました。BORG71からTOA130に載せ替え。
同じ手順で太陽黒点でピントを合わせ、念のため水星へ向けてみる。そしてアイピースを覗いてみるが、全く見えない。というよりは早くアトラス彗星に向けたくてゆっくり探していられないというのが正しい。 フリップミラーをカメラ側に切り替えてモニターを見ると、おお~ちゃんとど真ん中!
念のため水星で同期して、アトラス彗星を自動導入。
アイピースを覗いてみるが水星ですら見えなかったのに見えるわけがない。すぐにカメラに切り替えてモニターを見てみる。
おほほ~!水星よりはかなり淡いがちゃんと見えている!! もう朝4日連続で玉砕しているのも忘れてうれしくなっちゃいます。
5000フレームから40%をスタックしてみました。
8枚をコンポジットして強調してみました。
太陽が南中しているすぐ近くのアトラス彗星がこんなに尾を引いて見えているのには本当にびっくりしました。
そしてこの翌日には太陽観測衛星SOHOの画角に入ってきました。
右上の白く明るいのがアトラス彗星(C/2024 G3)です。
そして太陽ギリギリをまわって西の空に大化けして現れてくれないだろうかと思っているのは私だけではないでしょう。 核が分裂したかも~との情報もあるようで、楽しみですね!!
コメント