SLIM (Smart Lander for Investigating Moon)は2023年9月7日に種子島からH-ⅡAロケットで打ち上げられ、本日2024年1月20日未明に月面着陸を果たしました。
1月19日帰宅時には晴れていて、ぜひこの着陸するであろうあたりを眺めたく望遠鏡を準備しました。
これはもう無理かも~と思うほどの雲が出ていましたが、しばらく待つと雲がなくなってきました。
薄雲はあるものの月も木星も見えているので望遠鏡を早速月に向けてみます。
SLIMの着陸地点は「神酒の海」の左側の「ティオフィルス」と「キリルス」と呼ばれるクレーターあたりの「Shioli 栞」と言われる小さなクレーターです。
この小さなクレーターには名前がなかったそうで、2019年に国際天文学会より「Shioli 栞」という名称で認可をうけたそうです。「SLIMで実証を目指す高精度着陸技術は、月探査の新時代を切り開くことが期待されています。SLIMが、歴史のターニングポイントに挟まれる「栞(しおり)」となるよう願いを込めました」とのことです。
さて、その場所はここです。
ティオフィルスは「月面グー」のクレーターですね。惑星を撮影するときの拡大率まで拡大してみます。
この白い点だと思われますが、この小さなクレーターに100m誤差のほぼピンポイントで着陸させるのが最大のミッションです。
さあ月を眺めた後はYouTubeでライブ中継です。
真ん中やや下の100%になっているのがエンジン全開フルブーストの状態で、右上の燃料がどんどん減っていくのがわかります。高度は15㎞超。
降下を始めたあたりです。
左上の「VDM]という表示はホバリングの状態だそうで、高度6000mで着陸地点を確認しているようです。
どんどん降下をして表示が「MLM]になり着陸したようです。
すぐに「着陸成功わぁぁぁ~!」となるのかと思いきや、なかなかその先に進まない。ひょっとして何かあったのか? その後ライブ中継は終了し改めて会見の様子を中継しますといったままで、始まらず眠くなって寝てしまいました。
朝起きてニュースを見ると着陸は成功、しかし太陽電池が働いていないようだ。ということは着陸時に残っていた77%のバッテリーが切れたら通信が途絶えてしまう。きっと大急ぎでデータを回収しているのだろう。何はともあれピンポイントで着陸できた功績は大きく素晴らしい結果で次につながっていくものだと思います。
月面を眺め、月面グーを見るときっとあのあたりにSLIMがいるのだなぁと思うのだろう。とりあえず晴れたらもう一度そのあたりを眺めてみたく思います。
望遠鏡を片付ける前にちょうど大赤斑が出てきた木星もそこそこ良く見えていました。
そしてこれはどんどん雲が出てくる様子を~と思いベランダのATOMcamにタイムラプスを撮らせてみました。右の方に月と木星が見えており、1時間を1分にしてくれています。
真ん中あたりにオリオン座、左の方の明るい星はシリウスです。
コメント
クレーターの写真が見る度に
凹んで見えたり、凸って見えたり・・・
昨晩は飲み会ですっかり忘れていました(今の今まで)orz
今の時点では「発電ができていないようだ」以降の情報がありませんが、
奇跡的に復活しないか期待しています
はやぶさのように「実はこんなこともあろうかと」機能を期待
あ~それ私も時々思います! 少し視点が変わるんでしょうね。
はやぶさは万一に備えたダイオード1つとかありましたね~。
ピンポイント着陸がメインのミッションだったのでとりあえずは成功ってことで、あとは追々ってことでしょう。
どんな姿勢で着陸していたのか気になりますね。