今使っている40㎝ドブが近い将来体力的に積み込み・組み立てが無理になりそうと以前から思っていました。そしてマンションに引越しを決めたときにいよいよ無理になるなぁ~と思い、バックヤード・プロダクツさんに相談しました。この時すでに最後まで残っていたNinja320の製造も終了し、30㎝の主鏡を使えば材料はあるので作ることができるとの情報があったので「実は友人から譲り受けたクールターの33㎝主鏡と斜鏡が手元にあり、それをNinja320に組み込んで作っていただくことは可能でしょうか?」と相談しました。すぐに可能ですとの返事とともにお見積もりをいただきました。
ただメッキの腐食が進んでいるのと、薄いシンミラーのためNinjaの強みの光軸の再現性などが維持できるのか不安な要素がありました。
そしていざマンションに引越してみるととてもじゃないけど狭くてNinja320を置くスペースが確保できそうになく、結局この時は見送りました。
そして少し前に某オークションを見ていたらNinja320が出品されていました。名古屋のリサイクルショップで店頭引き取り限定、状態は悪いジャンク品とのことでした。主鏡は付いているし写真をよく見るとファインダーはインテスマイクロのもので、接眼部は2段のロープロではなくマイクロフォーカスのないクレイフォード、これはおそらくロシアのASTROSIBの鏡を使っている頃のNinja320と判断して開始価格より上乗せして入札しておきました。翌日見てみると誰も入札することなくラッキーなのかピンチなのかよくわかりませんが開始価格で落札できていました。
そして名古屋市内の店頭へ撮りに行くと埃だらけで受け取ってきました。
手元にあるそのころの笠井トレーディングさんのカタログを見てみるとまさにこれでした。
置き場所がないのでとりあえずは以前の家が倉庫になっているので、そこへ運びこんで全分解してメンテナンスをしました。ただファインダーがどうやってもまともにピントが合いませんでした。これがジャンクとして出品した理由なのかも。そしてほこりをかぶっているわりにファインダーがきれいだったので大体想像がつきました「素人が対物レンズを外して拭いたな!」と。試しに対物レンズを外して裏返して装着して見ると「ほらね!バッチリ見える!」。
他にも主鏡セルの押しネジと引きネジの付け方がとにかくおかしい~ってことはセルも外したのか!目立ったキズはないので洗えば問題なさそう、ということでそこまでやって光軸を合わせて先日開田高原で試した次第です。
車に積んで走って行った後でもほとんど光軸がズレていないのはさすがNinja!そして網状星雲や北アメリカなども良く見えたので鏡も問題なし! しかし私の大好きなナグラー22㎜などの重いアイピースを使うとお辞儀をしてしまうし、倒立ファインダーで星図を見ながらの導入はどうも無理っぽい! そして等倍ファインダーが必要といろいろわかってしまいました。そして必要なものを揃えました(光学ファインダーはうちにあったもの)。
左上のリゲル等倍サイトファインダー、その下がNinja320の耳軸リペアキット、真ん中上が60㎜正立ファインダー、その下が現状Ninjaについている50㎜ファインダー、その下の四角いのが10㎜厚の鉄板(1枚525g)、その右が25㎜ネオジム磁石、その右がファインダー台座、その上が45度正立ファインダー、その上が90度のファインダーですがこれは正立と思っていましたが勘違いで除外。
鉄板は15㎜厚のものが手元にあったので切ろうかと思ったんですが「金属材料切り売りの横山テクノさん」で買った方が結果的に早くて安かったです。10㎜厚で70x100㎜を3枚頼んで即日発送で翌日到着、しかも送料込みで2000円でお釣りがきました。なんともありがたい時代です。
まずはファインダー台座が特殊なためほかのファインダー脚と互換性がないので取り替えます。
縦に2カ所穴があいているので、1カ所はそのまま使い新たにもう1カ所穴を明けます。使わない穴はピンバッジで塞ぎました(このピンバッジはこうのとり8号機の打ち上げを種子島へ見に行った時の記念のバッジです)。そしてリゲルサイトファインダーの台座を両面テープで貼り付けます。
ファインダー台座の裏側は念のため金属プレートで補強しておきます。
40㎝で使っているテルラドを使ってみようかと思いましたが、やはり大きすぎるのでコンパクトなリゲルサイトファインダーにしました。光学ファインダーは少しでも口径のある60㎜正立ファインダーでとりあえずは使ってみよう。場合によっては45度、90度を使うのもありかも。台座を替えたおかげで自由度が広がりました。
さあ次はバランスウエイトです。が、後編へつづく~。
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