SV-BONYから惑星用高倍率ズームが発売されたときに、気ままに星空観望仲間の1人が早速購入していました。その時にちらっとのぞかせてもらった印象では私が10年以上使っているテレビューのナグラーズームと同じような見え味だがやや明るいと思いました。それ以来なぜか気になってしまい、先日買ってみようと公式ページを覗いてみました。
ちょうどSALE中で安くなっているし~と思ってカートに入れて決済画面に行くとクレジット決済ができず、ペイパルか銀行振り込みになっていました。「なんか面倒だな~」と思ってアマゾンを覗いてみると3,000円OFFクーポンがあって、公式サイトより400円ほど安いしこちらで決定「ポチ」っと。
早速翌日に到着しました。しっかりした箱に入っていて、質感もとても良い!
当然ながらテレビューナグラーズーム3~6㎜と比較したくなる。
テレビューナグラーズーム3~6㎜は私の中では惑星を見るのに最高のアイピースとして十数年君臨してきました。例えば40㎝ドブで使うと6㎜で300倍から3㎜で600倍までアイピースを替えることなく視野の中で惑星が大きく拡大されていく様子は圧巻です。十分に満足のいくアイピースです。
ところがSV-BONYからSV215がナグラーズーム3~6㎜のレンジに7㎜・8㎜のおまけをつけて同じ土俵に上がってきました。しかもナグラーズームが大関クラスの価格に対してSV215は幕下クラスで4倍以上の開きがあります。どんなものか試してみたくなりますよね~。
というわけで、本当は木星か土星を見てみたいところですが、残念ながら太陽に近いためその2大惑星は夏以降にお預けですが、月を眺めてみました。
スペックは
ナグラーズーム 3~6㎜ 見掛け視界50度、アイレリーフ10㎜、150g
SV215 3~8㎜ 見掛け視界56度、アイレリーフ10㎜、170g
この2本を並べてみるとSV125の方が若干大きく、やや重さが感じられます。
SV215はズームによって多少見掛け視界が変化しているように思います。
安価な双眼装置ですが両方とも6㎜にして、TOA130で月を見てみます。
両目で見ても像は一致するので同じ167倍になっています。効き目で覗き比べてみると明るさに差があるのがわかります。左右アイピースを入れ替えてみてもやはり明るさに差があります。
SV215の方が明るく白っぽく見えます。それに比べてナグラーズームはやや暗く黄色っぽく見えます。
しかしどちらも非常にシャープなのは間違いありません。
ただ6度の見掛け視界の差がSV215に分があるように思われます。
iPhone手持ちコリメートで写真を撮ってみると1枚目がSV215、2枚目がナグラーズームです。
念のために双眼装置を外してそれぞれのアイピースで3㎜~6㎜まで試してみましたが、同様でした。
ただSV215には7㎜と8㎜のおまけが付いています。
ガリレオ衛星がどこにいるのだろうと倍率を下げたいときにはきっと8㎜がモノを言うでしょう。
ナグラーズームが3~6㎜の4つのレンジで約8万円、1つのレンジあたり2万円なのに対してSV215は3~8㎜の6つのレンジで約1.8万円とすると1つのレンジあたり3000円です。
この差がテレビューブランドなのかもしれません。ちょっと違うのかもしれませんが、例えば100円均一で売っている100円の時計でも有名ブランドの100万円の時計でもどちらも時間を知らせてくれるのは同じですが、有名ブランドの時計は持つ喜びがあるんです(持ったことがないのでわかりませんが)。
そう思うとSkyWatcherのマクカセとクエスターのマクカセも比べてみたくもなりますね!
今日のところはやや明るく、6度の見掛け視界の広さ、7・8㎜のおまけ付、しかも価格差を考えるとSV215に軍配が上がりました。
このアイピースはゴーストが出るとか期待を裏切ることのないしっかりした良いアイピースだと思われます。
しかしナグラーズームのこのやや暗く黄色っぽく見えるのが木星を見たときにどう働くか? もしかしたら模様が濃く鮮やかに見えたりしそうな気がしないだろうか? 土星を見たときにカッシーニの隙間がよりくっきり黒々と見えないだろうか? やはり惑星を見てみないと何とも言えないような気がします。ナグラーズームの他にもペンタックス3.5㎜・賞月観星4㎜も待機しています。
また視野一杯の広がった高倍率で球状星団を見ると視野周辺はどうなるのか?6度広い分が邪魔になるのかもしれませんね。
まだまだこの対決の結論が出るのはまだまだ先になりそうではあります。
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