4月19日 ISS太陽面通過の続きになりますが、眼視用でMiniBorg50と可視光の撮影用3本とHαの撮影でLUNT60ダブルスタックを展開していました。
この中央の望遠鏡がLUNTのHα太陽専用望遠鏡ですが、そこにZWO ASI290MMカメラが取り付けてあります。このカメラはPCでコントロールするのですが、太陽光が当たる炎天下ではPCの画面が全く見えなくてピント合わせをするときには冠布と言われる暗幕を被って画面を見ることになります。
ピントと位置を合わせてISS通過1分前に録画をスタートしました。しかしこの時にSSDのアキが40GBになっていて「おや?なんだ?」と思っただけでそのまま40GBあれば十分と判断し録画をしました。
自宅に帰って動画を確認するとISSが通過した気配がありません。ログを見ても13:58:30からスタートして14:01:00エンドになっています。1:59:27のISS通過は確実に記録されているはずですが、何回見直してもISSが見つかりません。よくよくログを見るとフレームレートの平均が6になっていました!
その直前の動画が250GBと巨大で20万フレームもあるようで「???」。このファイルを見ると13時過ぎからのピント合わせやシャッタースピードを調整している様子がすべて記録されていました。
どうやら冠布を被って、その不自由さから調整中に録画ボタンをクリックしてしまっていたようで、肝心のISS通過1分前に録画ボタンを押そうとしたときにSSDのアキが40GBになってしまったようです。しかもそのデータを保存中だったのか何かでフレームレートが6になってしまったのかもしれません。そうだとしても6FPSであれば1~2枚写っていてもよさそうなのに見つかりませんでした。そういえば2か月前の月面通過の時も1FPSになっていてガッカリしたことがありました。ちなみに直前の巨大なファイルは80FPSで記録されていました。
しかし話はここからです!
ISS通過の10分ほど前に準備完了でPC画面を見ると活動領域が白く光っていて明らかにフレアが起きていました。ISSが来るまでに時間がないので残念ですがこのまま待機してフレアの記録はあきらめたつもりでした。ところが偶然にも録画状態だったためこのフレア発生が記録されていました。
その後宇宙天気予報のメールが届き、M1.1の中規模フレアだったことがわかりました。
その動画を10倍速程度に縮めたものがこちらです。
このまるで囲った部分が白く光るのがわかると思います。
この動きを写真にするとこんな感じで変化しています。
本当はこの部分だけを拡大してしっかり記録できていればもっとおもしろいものになったと思いますが、はじめてフレアが記録できたし目の当たりにできたことに感動しました。
この写真はISSが通過したはずの時間の枚数の非常に少ない動画を処理したものですが、白い輝きは収まりすっと伸びたダークフィラメントが見えています。
こちらは可視光です。
こうやって太陽面を見ていると非常におもしろいです。とりあえずこの活動領域2993・2994は何度もフレア発生のメールが届くほど活発で、その後ろにも2995が見えており、今週から来週にかけて目が離せません。
最後にこの日の太陽全体像を載せておきます。
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