昨年11月に「SP-DXがやってきた」を書きましたが、実はこのSP-DXはタカハシの赤道儀EM-1をスコーピオさんへ受け取りに行った時のおまけのようなものだったんです。SP-DXですっかり気をよくしてしまい肝心のEM-1のことを忘れていました。
そしてそのEM-1を先月のISS月面通過で初めて使い、先日のISS太陽面通過で2回目の登場でした。
実際に使ってみるとやはり実によくできた使いやすい赤道儀です。
私が小学5年生の時に初めてカートン6㎝屈折経緯台を買ってもらって星見を始め、その後中学・高校と星見に夢中になり、大学生で車に乗るようになって山奥で星を見て満足し、だんだん星から離れてしまった頃にEM-1はデビューしていました。1983年のことです。
そんな古いEM-1なんですが、ラッキーなことにほぼ新品ではないかと思われるような無傷のものがスコーピオさんに置いてあり、一晩考えて購入しました。
このパネルのLightのつまみがないボリュームの軸そのままなのがオリジナルなんです。何かつけたくなりますよね。
当時のカタログには「これからの赤道儀はモーター内蔵の時代です」と書かれています。画期的な形だったのかもしれませんね。
左の小さな歯車がモーターの軸についており、大きいほうの歯車はウオーム軸につながっています。手前の銀色の部分がクラッチになっており、緩めると微動ハンドルを手動で動かすことができます。
ただし、赤緯微動は手動のタンジェントスクリューで15度くらいしか動きません。
極軸望遠鏡と明視野照明も内蔵しています。極望パターンはこんな感じです。
バランスウエイトも三角板も無傷でピカピカです。
石突きにも傷がほとんどありません。
水準器も標準装備!
ただ、このころのタカハシの三脚には欠点があって、三角板を外して三脚を閉じるとばらばらと三脚架台から脚が外れて実に使い辛いものです。それを解消するためには三脚架台の側面に穴をあけ、タップを立てネジを入れることで抜け落ちが解消できます。近いうちに実行してみます。
手元にあったこのアルミケースにピッタリ収まりました。これで傷つく心配もなく車に積んでいけます。
これは先日のISS太陽面通過の時にEM-100と並べて使っていた時のものです。
1980年代のタカハシの赤道儀はなんとも格好良く、私は大好きです。
以前にも記事にしましたが、P型赤道儀とSPACE BOYも所有しており、どれも大好きです!!
コメント
いち天文ファンです。
綺麗なEM-1を手に入れられたようですが、おせっかいながらいくつかアドバイスさせていただきます。
①本体パネルの表面に貼っているビニールシール(出荷時の傷防止用)はすぐに剥がしてください(4隅のねじを取って)。放置するとシールの糊が劣化してシールが剥がせなくなります。
②パネルのボリウムを10〜20回ほど回すと、ボリウム内の摺動抵抗面が綺麗になりガリ付がなくなります。
③ジャックのオスメス両方に「接点復活剤」を塗布して、抜き差しを数回行うと接触不良がなくなります。
④全ての「メッキ部」のネジ、B/Wシャフトなどに「CRC 556」などの潤滑剤を塗布しておくと長期間綺麗なメッキ部が保てます。
お試しください。
ひでさん ありがとうございます。
ビニールはボリュームなどもすべれ緩めて無事に剝がせました。
その他も念のためすべてやっておきました。
せっかくきれいなので傷つけないよう大切に使っていきたいと思います。
ありがとうございました。
EM-1Sは、僕の天文趣味が再発した時に初めてメーカー品を購入したセット(FC-76とのせっと)でした。
赤経軸はベアリングを使っていない筒軸受なので、とてもしっかりしています。多少のオーバーウェイトも可です(オーバーホールすればベター)
何よりも駆動電圧が6vというのがいいですね。
長く可愛がってあげられる赤道儀だと思います。
ブログは時々拝見させていただきます。よろしくお願いします。
当時のカタログを見て6V~12Vってすごいな!って思いました。
自宅ではビクセン初代アトラクスとSP-DXを使っていますが、遠征の時はEM-100とSPACE BOYが活躍します。
最近のAZ-EQ5とかEQ6も使いましたがなぜか面白くなくて、手放してしまいました。
私にはこれらの古い赤道儀が合っているようです。
今後ともよろしくお願いいたします。