金星の内合 2022.01.09.

太陽系
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太陽・金星・地球がほぼ一直線に並ぶと、地球から見る金星は太陽と重なります。これを内合と言います。本当に重なると2012年に起きた金星の太陽面通過が見られます。黒い丸が金星です。次にこれが見られるのは100何十年後とかって言ってました。

今回の内合は太陽の北側(上側)5度あたりを金星が通過します。それがちょうど3連休に当たり、前日・当日・翌日と観測します。
ただ金星のわずか5度下には太陽が輝いており、望遠鏡で見てしまったら一瞬で失明する危険があります。よってその対策を万全にしないといけません。
幸い私の赤道儀は極軸を合わせて据え付けてあるので、太陽フィルターを取り付けたファインダーで太陽の中心に十字線を合わせて金星を自動導入すればまず間違いなく導入ができます。それで望遠鏡は金星に向けることはできますが、太陽の直射が望遠鏡の底面にある鏡の半分近くまで入ってきます。
3年前は1mほどの長いフードをつけて観測しましたが、かなり眩しくて危険を感じていました。そこで今回は太陽を隠す衝立を立てました。

これで確実に望遠鏡へ直射が入ることはありませんが、念のためフードも付けてあります。
あとは風で衝立が倒れないようベランダの手すりに縛り付けます。これである程度は安心して観測できますが、次の作業へ移る時には「大丈夫だよな!」と指さし確認をします。一応サングラスはかけています。

ファインダーを覗くときもまずはiPhoneのカメラで直射が入っていないことを確認します。

十字線を拡大すると金星が見えます。

内合の前日と翌日はこのくらいファインダーで見えていましたが、当日はもっと眩しくて覗くことはできませんでした。 よって当日はファインダーでは確認できませんでしたが望遠鏡の視野に金星があることをiPhoneのカメラでアイピースを覗かせて確認しました。

そして眼視で楽しんだ後は撮影をします。
まずは1月8日、内合前日の11時23分の金星です。

この日は水星も見てみました。大きさを比較するために金星と並べれ見ました。
金星が地球に最接近直前で大きいのと、半月状の水星が小さいことがよくわかります。

1月9日内合当日10時21分の金星です。

この時の動画がこちらです。

こんな感じですが実際はもっと明るい青空の中で白くパールのように輝いていました。
そしてこちらが1月10日内合の翌日の金星です。

金星の雲が光ってリング状に見えるのではないかと近赤外フィルターで撮影し、強烈に処理をしても残念ながらリングには程遠いとことまでしか出てきませんでした。

宵の明星だった金星が内合を境に明けの明星になります。今までは夕方の1番星だった金星は次に外合になるまでは夜明け前の空で明るく輝いています。

この3日間の金星を並べてみました。わずかに角度に差があります。

今回はツイッターでたくさんの方々とこの内合祭りが楽しめました。
最後に、太陽は非常に危険ですので望遠鏡や双眼鏡で直接見たりしてはいけません。
外にいるときはなるべくサングラスをかけることをお勧めいたします。私は年に100日くらい海へ通っていたこともあり、白内障が早かったと思います。十分にご注意ください。

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