星を見るためにサイボーグ化!(前編)

その他
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昨日5月20日、術後5年目の「目の定期検診」に行ってきました。
すべての検査問題なし、視力は右1.5 左2.0、近くは目から30㎝離したところに置いた検査表の一番小さいリングまで見えました。虫取り少年だった小学生低学年だったころの視力を取り戻しています。
ここに至るまでいろいろ悩みながら最善の方法がとれたと思いますので、「究極の星見機材」として同じ年代の方々の参考に少しでもなれば幸いです。
ただし、現在は「2020年3月27日に厚生労働省から告示が出され、白内障手術において利用実績が多い【多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術】等※が4月1日より先進医療から削除されます」とのことです。

星見での三重苦

実は私は小学生高学年から視力が落ちはじめ、5年前には両目とも裸眼で0.03とこれはかなり前の方まで移動しないと一番上のリングのどこが切れているのかが見えないほどの視力です。また強度の乱視で矯正したはずの眼鏡でも三日月が5つくらい重なって見え、それに加え40歳を過ぎたくらいから老眼も始まり遠近両用の眼鏡をかけていました。この遠近両用メガネが星を見るのには実に不都合で眼鏡の位置でピントが変わってしまいます。また眼鏡を外すと近視が強くて双眼鏡のピントが合わなくなり、仕方なく星見の時はコンタクトレンズを使っていました。コンタクトレンズを使うと比較的快適に星見ができるようになるんですが、近くが全く見えなくて老眼鏡が必要でした。また徹夜で星見をしていると乾燥するのかコンタクトレンズがぴったり張り付いて取り外すのが大変なほどでした。これは近視・乱視・老眼の三重苦でした。

三重苦+白内障

三重苦に加えて50歳過ぎくらいから満月を見ると薄雲がかかっているように見えていました。星仲間に「薄雲があるよね~」と言っても「いいや」との返事でなんとなく白内障かと気づきました。明るい街灯を見ても薄く霧がかかっているように見えるようになってきました。 そして免許証の更新で両目で何とか通ったものの本当に見えないのを実感し、近所の眼科へ行き検査をしてもらうと「これ以上視力を上げることは難しく、白内障は普通はまだ気付かない程度ですが、5年後には間違いなく免許の更新は無理でしょう。」と言われてしまいました。もはや四重苦を抱えた目では運転にも生活にも支障が出るわけで、遅かれ早かれ手を打たなければならないのは間違いなさそうです。
私の白内障は20歳代のころウインドサーファーで年間100日も海岸で遊んでおり、紫外線をかなり浴びていたのが症状が早く出た原因なのかもしれません。

白内障の手術をネットで調べると、あるわあるわ情報だらけでどんどん知識が付いていきます。
結果的には手術で水晶体を人工のレンズに入れ替えるわけですが、その種類がたくさんあります。
・単焦点眼内レンズは自分の好きな距離に焦点を合わせて固定でき、視界はすっきり見え比較的安価。ただし遠くに合わせれば星を見るときは裸眼で良いが近くは眼鏡が必要になる。またその逆は近くは眼鏡がいらないが遠くを見るときは必要になる。
・多焦点眼内レンズは遠くも近くも見えるが、屈折型と回折型がありどちらもややコントラストの低下があり、屈折型はゴーストが出やすい、回折型は夜光源を見るとグレア・ハローと言われる回折リングが見えてしまうなどの欠点があります。またレンズが高額。しかし高度先進医療保険で全額賄うことができる。これはもしかすると四重苦が一気に、しかもほぼただで治るのかもしれない!(結果はただではありませんでしたが)と知識をつけたところでもう一度眼科へ行って話をし、日赤病院の紹介状を書いてもらいましたが、高度先進医療に対応しておらず却下となりました。

セカンドオピニオン


その後、保険会社と相談し保険会社が薦める高度先進医療に対応し、名古屋では1・2を争う大きな眼科を訪ねました。
ここでも半日かけてすべて検査をやり直し、同じ結果でいずれ手術が必要との結果でした。
そこである程度の知識はできていたので、「今不便なのですぐに手術がしたい、多焦点屈折型のレンズを使ってほしい」と言ったところ「それは使ったことがないからできない」、「回折型は星を見るのに不都合なので妥協できない」といえば「では単焦点にしなさい」という返答が返ってきました。 そして納得もしていないのに手術の説明をはじめるし、予定を決めようとする始末でした。 もはやこれではどうしようもありません、丁重にお断りした次第です。ただここで思ったのは、ここはかなりお年寄りで白内障の進行した方々が多く、ほぼ見えなくなりかけた視力を取り戻し新聞を読むときはメガネをかけるくらいなら十分に納得できる患者さんが多いのだろう。
さて、どうしようか。

サードオピニオン

「不便だが見えないわけではない、もう少しこのままでもよいのかなぁ~」と思いながらもネットであちこち見ていました。そこで目にとまったのがセントラルアイクリニックでした。地下鉄名古屋駅のホームでもレーシックなどの広告を見たことがありました。
説明会があるとのことでメールで申し込みをしたところ、夜中にもかかわらず院長先生自ら返信をいただき、半信半疑で参加いたしました。
説明会当日は院長先生から視力を取り戻す有意義、それに対する思い、手術の方法などをお聞きし少し心が動き、無料で検査をしてもらい、特に目には問題なしとの診断をいただきました。
ここで思ったのはセカンドオピニオンの大きな眼科は視力を失いかけている方々が見えるようになって良かったと喜ばれ感謝されているのに対して、ここは私のように見えないわけではないが、より良く美しく見え味を求める人が来るところなのではないか、私が求めるものに向き合って考えてくれるのではないかと思いました。もちろん前者のような方々にも丁寧にご対応されています。
私のかかりつけの眼科はここにしようと決定しました。

決断

後日カウンセリングをお願いしたところ2時間以上も親身に私の話を聞いていただき、私のライフスタイルも求めるものもわかっていただいて「それを可能にするのはレンティスですね」とのご提案をいただきました。 このレンティスというレンズはドイツ製オーダーメイドで大変優れているが日本では未承認のため高度先進医療は使えず全額自費負担になります。これは私が素人なりに事前に調べた結果と同じだったわけですが、念のために「屈折型レンズで高度先進医療をつかったものでできないだろうか?」との相談にも「可能ではあるが近視が強いのでもしかすると視力が足りない場合はレーシックでレタッチが必要です」とのことでその場合はもう一度眼球にメスが入ることになり、それは避けるべきなんだろうな~レンティスなら私の目にぴったり合った希望通りの見え方になるはずで、ほかの選択肢はなくなり私の腹は決まりました。
まあ本当のところは、星好き、カメラ好きはドイツのレンズに弱いわけで、カールツァイスは世界最高性能と信じて疑わないツァイス信者の一人である私にとっては「ドイツでオーダーメイドして輸入するレンズ!」って言葉で落ちないはずはないのかも。 もう一度キッチリ検査をしレンズは無事に決まり、発注され、レンズができ手術まで約2か月の間がありました。その間いろいろ想像しながら待つことになり「本当にレンズはあっているのかな? 希望する見え方になるのだろうか? 目にメスを入れて大丈夫か? 今のままでも十分に見えるしなぁ」と不安がかなりありました。
ちょうどこの時に手術後の検診に来ておられた同世代と思われる方に声をかけて話を聞いてみたところ、この方は回折型レンズだったそうですが、「手術翌日に眼帯をはずしたときの驚きは凄かったと、全くメガネは必要なく快適そのもの」と教えていただき不安は徐々にワクワクの期待に替わっていきました。

資料

その時の打合せ資料を許可をいただきましたので添付します。

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