2012年、この年は大きな天文現象に恵まれた年でした。
順番に追っていきます。
5月21日 金環日食
この金環日食中心線は太平洋沿岸でした。 その中心線近くへ行けば偏りのないきれいなリングになるのです。
その予定で仲間内10人ほどで前日から星を見ながら(新月なので好条件)日食も見るために浜名湖のオートキャンプ場を10台分予約をしていました。
しかし前日の天気予報は関東方面があまり良くなさそうで、残念ながらキャンセルしました。 そこからの場所選びが難しい! 20日の22時に最終決定をしようと数人で近くのファミレスに集まり、あーだこーだ言いながら結局いつもの観望地の元気村がベストとの結論になりました。
そのまま元気村に向かい朝を待ちます。
日の出の時間になり、晴れていますが時折太陽が隠され雲が多い天気です。 今さら移動は無理と思いましたが、ニュースを見て名古屋市内は快晴との情報で帰った人が2名ほど!
名古屋での食の開始第一接触は6:18の予定ですが、その時太陽は雲の中でした。
その後も太陽は顔を出すことなく日食は進み、ネットではどんどん欠けていく太陽が中継されていました。焦ります!!
じりじりしながら待つこと30分くらいだったか雲が切れて青空が見え始め30%ほど欠けた太陽が顔を出しました。そこからは雲が出ることもなく日食終了まで快晴でした。
第2接食の30分くらい前からビデオカメラは金環になっていく太陽を撮影しながらあたりの音声もしっかり録音していました。 皆さんが「カチューシャだ!」とか「ハレルヤハレルヤ~!」「毛が3本宙に浮いている!(これはちょうど太陽が月に隠された部分にプロミネンスだけが残って見えていました)」などなど雄たけびがおもしろいおもしろい!
かと思うと皆が一斉に走り出し、リング状の木漏れ日を見に行っていたようです。これがリングになった木漏れ日です。
この時の機材はSPACE-BOY赤道儀に載ったFC-50です。 LUNTの太陽望遠鏡は観望専用で皆さんに覗いてもらっていました。 奥にケーメーさんのPSTが見えます。 アイパッドはエクリプス ナビゲーターで第2接食まで何分と秒読みをしてくれていました。
第2接食は7:30、第3接食は7:33、食分95%でした。 第3接食が終わると気が抜けてしまい、徹夜の疲れが出てゴロゴロしながら8:57第4接食をむかえ太陽は復円しました。
6月6日 金星の太陽面通過
金星の太陽面通過は2004年にもありましたが、全国的に天気が悪く北海道の一部で見られただけだったように記憶しています。
今回見逃すと次は105年後らしく、絶対に見なければいけません!
しかしこの日の天気も微妙で、日本海側がよさそうで福井県の越前海岸へ向かいました。
国見岳だったかと思いますが気持ちの良い場所でした。
名古屋での第1接食は7:10:56、金星が半分くらい太陽面に入ったときに太陽面の反対側の金星の大気が光って見えるオレオール現象が見えるのか? 金星が太陽面に完全に入ったときに日没時に太陽が伸びるように黒い金星が伸びるブラックドロップ現象が見えるのかどうか? 金星が太陽面から出るときも同じ現象が見られるのか? ここが今回の見どころでした。
名古屋の予報ですが第1接食は7:10:56、第2接食7:28:33、第3接食13:30:10、第4接食13:47:35。
ここまで金星が進んだところで霧が出て、曇ってしまい、このままここで晴れるのを待つか?あるいは山を下りて高速道路を晴れているところまで移動するか?の決断に迫られていました。 この時のメンバーは4人でしたが全員一致で時間はまだ十分にあるので移動を決定しました。
そうと決まればさっさと撤収し、山を下り、高速道路へ向かいます。 帰りが楽なように空を見ながら名古屋方面へ向かいます。 すると米原PAまで来たところで晴れてきて、ここで最後まで見ようと決めました。 金星が太陽面から出ていくときもブラックドロップ現象もオレオール現象も確認できませんでした。
途中は抜けましたが、終わりよければすべてよし!
これで金2勝目!
8月14日 金星食
3つ目の金は勝ち目がないほどの天気でした。
大雨が降る中、三重県が唯一望みがありそうということで、13日夜半にメンバー6人が亀山SAに集まりました。 この時は「もう帰ろうか?」って思うほどの土砂降りで、途方に暮れていました。じっとしてても仕方がないので南へ向かうことにして多気PAまで走りそこで最終決定ということになりました。多気PAで雨雲レーダーとにらめっこしながら半々くらいに分かれたと思いますが私を含め3人が津へ戻り、残り3人が鳥羽へ向かいました。どちらが吉と出るか?
多気PAを出発して次の玉城ICで高速道路を一度降り、Uターンしてまた高速道路に入り津を目指します。 津で降り、海岸近くへきた頃にはそろそろ月に隠れる時間で、月が見え隠れしていました!「いけるかも!」と心の中で思いながら大急ぎで機材を組み立てます。 残念ながら月に隠れるところは見えませんでしたが、出てくるところは見えました!
カメラの準備をして撮影できたのがこの写真です。
雲が頻繁に通過するので露光も適当でしたが、金星が半月状なのもなんとなくわかりますよね?
もうギリギリでなんとか見えたこの勝ちは大きいぞ! これで金3連覇!!
この後、金3連覇で意気揚々とこの年の最大のイベントに向けて出発します。
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