一晩中曇り空だった昨晩、ただ何するわけでもなく眠さと闘いながら起きていて、やっと午前7時に寝て、目が覚めたのは11月24日11時半。
昼間は何も予定がないのでやっとゆっくりできる。
朝食は冷蔵庫に入れておきますとのことだったので、共用キッチンの冷蔵庫を開けるとラップをした皿が3つ入っていました。
私と同室のKさんは確定、あと一つはたぶん英語堪能なTさんだろう。そして英語堪能なTさんはまだ寝ているのだろう。
朝食はフレンチトースト。

昼間は荷物の整理をしてパッキングの準備をしないといけない。いよいよ明日の早朝にはカレイドロッジを離れることになります。そんなわけで今晩なんとしてもドラマが欲しいところ!!
まずはロッジの正面で記念撮影

ウッドデッキ側にまわって、はいチーズ!

雪山とティピーをバックに~

皆さん寒そうに戻ってきますね~あれ?一人足りない!

そして私は気温は氷点下10度とそれほど低くはないが、シャボン玉遊び。





あれ?飛んで行ってしまうのもある! 凍ってしわしわになって落ちくると思ったんですが。

雪の上に落ちたものは凍ってきていました。その後くしゃくしゃのラップのようになっていました。これが見られればダイソーで買って遥々持ってきた甲斐がありました。
そして小腹が減ってきたのでドラッグストアで買っておいたカップラーメン!

日本のものほど味は濃くなくて美味しい!
カップラーメンを食べていると食堂の窓から見えている遠くの雪山がオレンジ色に見えてきた。
雲が切れて日が当たっているようだ。今晩ちょっと期待が持てそう!
そしていつもは18時半の夕食が、カレイドロッジ最後の夕食は20時でした。これはきっとバッファローのステーキか?ナイフもあるし~などと期待していましたが~。

まずは今まで飲んだ3種類の中で一番おいしかった地ビール「ICE FOG IPA」で乾杯!
そしてメインは~?

残念ながらパスタでした~「ああ~バッファロー喰いてぇ~!」
さて、夕食後は最後のオーロラ観測。
明朝8時のエアノースでバンクーバーへ向かうためにロッジを6時の出発になります。
よって機材のパッキングなどを考えると4時がリミットになります。
最終回一発逆転のドラマになるのか~
まずはシャワーをして着替えをまとめ、機材を入れるだけにしておきます。
想定外だったのはいい気になって買ったお土産がスーツケース1/4にもなってしまったことです。重さも3㎏以上増えてしまったため、重いものはリュックに入れスーツケースは何とか23㎏に納めなければいけなかった。以前アメリカの皆既日食の時にわずかな重量オーバーで5000円ほど払った記憶があります。(成田から中部セントレアまでのJALは20㎏のため追加料金覚悟です。)

もうポラリエは必要ないだろうと判断し、EOS6Dとともに撤収。
α7sとEOS80Dの2台とATOMcamでオーロラを待ちます。ただし空は曇ったままですが、カペラと木星が薄くかろうじて見えている。
この日も暗くなってから曇り空を撮影すると空全体の雲が緑色に写りました。やはり空のどこかで強く光るオーロラが出ているに違いない。
なんとなくティピーのイベントのあとのカペラと木星がかろうじて見える緑色の空のイメージが蘇ってくる。
寝てしまって見損ねたオーロラもう一度来い!!
そう思って椅子に座って空を見上げていると、23:50頃Ninja500のNさんの奥様が「あの空の線なに?」
西から天頂を通って東へ1本の線が天の川のように光って見えている。「え!動いている!」明らかに雲が流れていく動きではない! 白い竜がうねっているような~! オーロラだ!!しかも空を北と南に分断するように出ている! こんな厚い雲を通して見えるなんて凄いぞ!!
この動画から1枚を取り出すとこんな感じの大きなオーロラです。

これで気を良くして「星空酒場」というよりは「オーロラ酒場」のオープン!!
ウィスキーがホワイトホースじゃないところがご愛嬌。

そして最大の事件はこの1時間後に起きます。
この動画です。
星が見えている空から始まり、雲の向こうでオーロラが光りはじめ空が緑色になります。その間も雲はどんどん流れていて、先ほどの上の1本の筋のオーロラが見え、その少し後に空全体が白飛びするように光ります。
この時何が起きていたのか、われわれは目撃しました。
そうです!空全体をオーロラが覆うオーロラ爆発と言っても良いのではないかと思われる状態の中にいました!!
Ninja500のNさんからご提供いただきました11月25日に日付が変わった午前1:13~1:22の間に撮影された写真を繋いで作られたこの動画です。
星が見え始めた空全体にオーロラが現れ、動いていく雲の上をウネウネとオーロラがうごめいています。この動画の元の写真はこちらです。


この時に寝ている人がいたので「起こしたらないかんわぁ~」「そんな余裕はないってぇ」「電話したろ~」とか言いながら呆然と眺めていました。
そんな余裕のない中で今回動画を撮るためだけに持ってきたα7sをここで試してみます。
カメラの電源が落ちないようにレンズヒーターをカメラ本体に巻き付け、温度を一番高くしているためか問題なく動きました。
レンズはトキナーフィリン20㎜ F2.0を使い、ISO 204000、シャッター1/30で30FPSの動画を動きのある所を狙って撮ります。
タイムラプスではなくリアルタイムの動画です。
もう空全体あちこちで動いているのでどこへカメラを向けて良いやら~。
鳥肌は立つわ、心はゾワゾワして落ち着かない。
いや~とにかく凄い!凄すぎる!!
このピークな状態は10分ほどで終わってしまいました。
最終日の出発5時間前にこれが見られただけでも十分感謝です。
ただ欲を言えばこれほどのオーロラが出ていながら薄雲でオーロラの美しいヒダとかピンクから赤になっているシマシマが見えなかったことがつくづく残念なことです。
薄雲がなくてバックが黒であれば鮮明にその様子が見えたであろうと思うと惜しい限りです。
もうこれ以上はないだろうと午前4時を待たずに早めに機材を撤収することにしました。
カメラは結露しないようにチャックの付いた衣類の圧縮袋に乾燥剤とともに入れ部屋に持ち込み、温度順応するまでそのまま袋から出さないようにします。
レリーズやヒーターのコードも冷えて固くなり折れてしまうといけないので、これらも結露しないよう袋に入れ、そっと部屋へ運びます。
順応するのに1時間くらいはかかりました。レンズの内側やカメラの内部が結露すると大変なので、念のためカメラの電源はもうしばらく入れないようにします。
完全に順応してからパッキングし帰国準備完了。
その間もこの光景を見逃した御大Wさんは諦めきれずに、空も地面も緑に染まる中1人粘っていました。 昨日寝てしまって見逃した私にはこの気持ち良ーくわかりました。

日本へ帰るよ~



コメント