火星の衛星「フォボス」と「ダイモス」

太陽系
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地球のすぐ外側の軌道を回っている火星は2年2か月ごとに地球に接近します。今年2025年1月12日に8,145万kmまで接近しました。前回の大接近は2018年7月31日で、この時は5,759万kmでした。
2018年の大接近と比較すると遠くて小さくしか見えませんが、でもふたご座にあって天頂付近で見ることができます。これは大接近のときがいて座にあって低い位置でしか見えないのとは違って地球の大気の影響は少なく、気流さえ良ければ小さくても良く見えるはずです。そして最近は西高東低の冬型の天気図にはならず移動性高気圧に覆われ晴が続き、暖かく、気流も落ち着いていて火星を見るには絶好のチャンスと思われます。


1月23日、火星の衛星フォボスが23時頃に火星から最大離角になり、確認するチャンスでした。
20時頃から望遠鏡を準備して、ほぼ順応ができた22時半頃に火星に望遠鏡を向けてみました。
「良く見えているし、ゆらぎは少ないしいい感じだ」

これだけ落ち着いていれば衛星フォボスとダイモスを検出することは難しくないかも~ゲインとシャッタースピードをガーッと上げていく。ついでにガンマも。
Shutter=520.3ms Gain=452 (75%) Gamma=70
火星のすぐ上に星が見えてきたが、PCの画面で衛星は見えてこない。「やや!昨日のダイモスはこの星と見間違いだったりして~」と一瞬不安になりました。
とりあえずこの見えてきた星でピントを確認して100フレーム撮ってスタックしてみました。

良かった~ちゃんとあるべきところにダイモスが出てきました!
オリオンの三ツ星が見えないほど空が濁っているせいかPCの画面では確認できなかったもかも、そしてフォボスも光芒から抜け出すところでした。
ここから5分間隔で100フレームづつ撮ってみます。そして画像処理をしたものを10分間隔で掲載します。(火星本体は別に撮ってはめ込んであり、すべて同じ画像です。)

22時56分

23時07分

23時18分

23時29分

この後気流が悪化したのかフォボスとダイモスがはっきりしなくなってしまいました。
これらを比較明合成すると衛星が軌道上を動いていくのがわかるはずですが、うまく合成ができませんでした。
よく見ると右方向、火星から離れていく方向に動いています。
そして2つの衛星の動きより火星の上にある恒星の動きの方が大きいのがわかりますが、これは火星の運動によるものです。

最後に一番良さげなものを貼っておきます。

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