開田高原遠征

11月3日（文化の日）は晴れの特異日と言われ、本当に良く晴れます。そして実は私の結婚記念日でもあります。今年の文化の日も我慢できないほどの「ど快晴」で、奥様に丁重にお願いして午後から外出許可をいただきました。翌日はアウトレットで買い物に行かなければいけないため、夜半をタイムリミットとして開田高原へ向かいました。
気ままに星空観望仲間のlineグループに出撃予告をしたところ私を含め7人のメンバーが開田高原に集まりました。
どうです？この笑えるほどの上天気！

一番手前の私の機材は観望用にNinja320、撮影用にMark-X赤道儀にBORG71FLのEOS80Dと16～35㎜ズームのEOS6Dが載っています。

これだけの天気であれば今晩はかなり混雑しそうな予感はしていましたが、なぜかほとんど車が入ってきません。

マジックアワーのなかに御岳のシルエットが浮かぶなんとも言えない美しさはここへ来た人だけの特権ですね！　

さあ観望開始です。
まずは紫金山・アトラス彗星の位置を確認するためにワイドレンズで1枚。

もうすでに天の川の中に飛び込んできています。
そこへNinja320を向け、私に一番好きなアイピース「ナグラータイプ4-22㎜」68倍で覗いてみる。
どひゃ～！微恒星の海の中を彗星が尾を引いて泳いでいる！！

もういつまでも見ていられるなんとも素晴らしい景色がアイピースの中にある。
ナグラータイプ4-22㎜は星がキラキラ輝いて見える本当に素晴らしいアイピースで、これに勝るものはないと思えるほどです。
するとNさんが「明日仕事なのでそろそろ失礼します～」と帰って行かれました。

この日は45㎝・40㎝と双眼望遠鏡もあったはずなのに自分のNinja320でアイピースを替えながら見るのと写真を撮るので精いっぱいで、ほかの望遠鏡を覗いていなかったのが悔やまれます。
BORG71FLで撮ったのはこちら。

素晴らしいな～と思って眺めていたのつかの間、20時頃に空の透明度が落ちてきたと思っているとたまたま通った車のヘッドライトが光の帯ができるほどの霧が出ていました。もう雲の中に入ってしまったように白い靄に包まれてしまいました。30度から上はまだ十分に見えており天の川も濃く見えています。

天頂付近のM31アンドロメダ銀河。

ちょいちょい写真を撮りながらNinja320で秋のメジャーどころを眺めていく～。

21時半頃にすばるが霧の上に出てきたころに何か見え味が落ちてきた～これはおそらく斜鏡が曇ってきたようだ。筒先から覗くと主鏡はまだ大丈夫そうだが、アイピースをはずして光りを当てると「ああ～やっぱり斜鏡がアウトだ！」私の40㎝ドブは斜鏡にヒーターが取り付けてあるのだが、このNinja320は全くの無防備だ。マメドラは持ってきているがもはや焼け石に水かもしれないな～。

もはや水がしたたり落ちるほどびしょ濡れだ！
昨日雨が降って、晴れて昼間気温が上がり、夜一気に下がってったせいか、牧草地のせいか、少し風が吹けば飛んでいきそうなんだが。この時の気温は4度でした。
しばらくすると近くに別宅を所有するTさんが、一度別宅に戻ったのだが「数百メートル先のヘリポートまで行くと全然違うぞ！」とわざわざ言いに来てくれた。
皆さんは「よし、移動しよう」となったんですが、私は時間切れが近いので丁寧にタオルで拭いて撤収することにしました。
そしてヘリポートへ行ってみると多少の霧はあるが、たしかに星が良く見えている。しかしこれまた時間の問題で、すぐに霧が流れてきてしまった。

この写真きれいに見えますが実際は木星以外ほとんど見えていなくて街灯の光が散乱している状態です。

私は撤収だから良いのだが、ほかのメンバーはどうするのだろうか？
するとW御大が「ここで粘って待つより御岳ロープウェイへ行って、ダメならあきらめがつく」との英断。この判断が大正解だったようで雲海が下界に蓋をして素晴らしく暗い空だったらしい。
ああ～ちょっとだけ覗いてから帰ればよかったかも～とこれまた今さらの後悔。
0時に現地を出発して、高速道路を使わず途中恵那あたりで牛丼を食べて3時前には帰宅しました。

今回も楽しい遠征でしたが、今年雪が降る前にもう1回行けるだろうか？
寒さに負けて南の海岸へ行くことになるのだろうか？