昨年12月にZOZOの前澤氏が乗ったISSを追いかけていた時に中国の宇宙ステーションCSS「天宮」も撮っていました。そのブログはこちらです。
この時は細長い「こけし」のような形の中央部分に小さな太陽電池パネルが2枚付いているだけのものでしたが、Twitterを見ると数名の方が最近の姿を捉えていてかなり宇宙ステーションぽい形になっていました。
これは確認してみたいと思いつつもなかなか晴れない、本当に最近の夏は安定した夏空が望めません。
8月18日朝は土砂降りの雨でしたが、昼前には止み青空が広がってきました。HEAVENS ABOVEで中国宇宙ステーションの通過予報を見ると、ギリギリ形が確認できそうな仰角44度、距離535kmな予報が出ていました。
久しぶりに素晴らしい快晴でワクワクMAXです。
気ままに星空観望仲間のラインを見ると2人ほど岐阜の山奥へ星見に出かけているようです。
東の空に15分くらい前までは綺麗なピンクのヴィーナスベルトとその下にグレーの地球影が見えていました。
西の空には水星が見えているはずですが、探している時間の余裕がありませんでした。
乾燥した北西の風になり気流は良くなさそうですが、ダメもとで狙ってみます。
帰宅するなり大急ぎで準備をして待ちかまえます。
機材はミューロン180に2倍バローを入れ、カメラはZWO ASI174MMをセットします。
まずは赤道儀に載せてアークトゥルスの光条でピントを合わせ、念のため北極星の伴星で確認しました。このミューロンをそっとタカハシTG-L経緯台に載せ替え、ファインダーを目に高さに来るよう調整します。ファインダーの十字線の照明をONにし、クランプをフリーにして準備完了。
SpaceStationARアプリの画面を見ながら「あのあたりから見え始める」と目測をつけて双眼鏡を覗くとオレンジ色に輝きゆっくり動く点がすぐに見つかりました。
高度を上げてくるにしたがって、明るく肉眼でも見えるようになり、速度も上がってきます。
仰角30度くらいになったあたりで録画ボタンを押し、望遠鏡のハンドルを握りファインダーの十字線の真ん中に捉えます。かなり明るく美しいオレンジ色に輝き、見惚れながら追跡をします。
北斗七星のミザールの上あたりを通過してこぐま座にかかったあたりが最高点かと思い、そこを越えたあたりでファインダーから目を離して眺めてみました。HEAVENS ABOVEの予報では-1.1等級となっていましたが、ベガより明るく正にそのくらいの明るさで光っていました。
このわずかな時間ですがPCには20,000フレームからなる動画が記録されていました。
その中から写っていた6,000フレームを取り出して60fpsで動画にしてみました。
大きな太陽電池パネルがあり、宇宙ステーションらしい姿になっていました。 先日も打ち上げたロケットが制御不能で再突入したりはしていますが、これだけのものを短期間で作ってしまう中国の技術力は素晴らしいと思います。
そしてこのタイミングでiPhoneアプリ「SpaceStationAR」は「TIANHE(天和コアモジュール)」と表記していたのをCSS(China Space Station)と変更し、HEAVENS ABOVEも「天和コアモジュール」と表記していたのを中国宇宙ステーションと変更していました。
今後は「天宮」より「CSS」という呼び名が一般的になるのかもしれませんね。
コメント