星屋さん特に写真を撮っておられる方にとっては厄介な存在のスターリンク衛星。
この時は夏の大三角の真ん中を0等星のベガより明るく光り次々に通過していきました。
せっかく時間をかけて暗い山奥まで来て、長時間露光をしている最中にこんなにたくさんの光る物体が通ったらそれは腹が立つことと思います。人工衛星好きの私でもやっぱりそう思います。
STARLINKは米SpaceX社の計画で12000機の人工衛星が地球を取り巻き、地球上のどこからでも通信が可能にする計画のようです。1回のロケット打ち上げで60機の衛星を搭載し宇宙空間で放出し決められた位置に配置され、通信を開始するものです。打ち上げから1週間くらいの間は放出された60機の衛星が連なって地球を回っており、太陽光が反射してあたかも「銀河鉄道」のように夜空を通過していく様子が見られます。
昨年5月24日にSTARLINK 0が打ち上げられL12まで13回打ち上げられていますが、あちこちから批判の声が寄せられ光らない対策が取られているようです。それでもまだ光るようですが。
その0号機が打ち上げられた翌日、名古屋からも見える予報が出ておりたまたまいつもの観望地に出かける予定でしたのでそこで見ることができました。その「銀河鉄道」は打ち上げ1日後でまだ60機が密集しており、北東の空20度くらいの高さのところをまるで「光る糸」がゆっくり進んでいくのが肉眼で見えました。どのくらいの規模でどんな感じで見えるのか想像もつかなかったので、とりあえず広角レンズで撮影したものがこれです。
流れ星のように見えますが、白く色の変化がない人工衛星の写り方です。双眼鏡で見ると1つ1つの衛星が光っているのが見え「これはおもしろい!」「凄いものを見た!」感じでした。
それから打ち上げのたびに銀河鉄道が見えないかと予報を見るようになり、動画で撮ってみたくなり30mm/F1.4を買ってしまいました。そのレンズで撮った動画がこれです。
こんなのが見られたらこれはこれでやっぱりおもしろい!と思うのは私だけではないと思います。
10月6日に何度も延期されながら打ち上げられたSTARLINK L12が10日・11日・12日の明け方に見えそうな予報が出ていました。10日は台風真っただ中で無理でしたが、11日の明け方ははれそうですので早起きをすることにしました。ただ通過時間が5時20分過ぎ日の出30分前ですでに明るくなりつつある中で明るさが3.5等級の衛星が見えるかがネックです。
予定では火星あたりで見え始めてカシオペアをかすめ北極星の下を通過する最大でも25度の低いコースです。
5時前に起きてカメラ2台(30mm/F1.4と200mm/F2.8どちらも動画)をカシオペアあたりに向け、双眼鏡をもって待機。夜明け前は太陽光を反射したいろいろな人工衛星があちこちに見えます。 東の空からどんどん明るくなってくるし、3分も経つとカメラのISOを落としシャッタースピードを速くしないと明るすぎてしまいます。
そうこうしていると5時20分過ぎ想定した位置に1機通過しました!「ん?どうした?あとが続かない!」STARLINKの反射防止の成果なのか、空がかなり明るくなってしまったせいか、光る「銀河鉄道」は全く見えませんでした。
10月31日にはこの米SpaceX社の打ち上げるファルコン9ロケットに搭載される宇宙船「クルードラゴン」で野口宇宙飛行士ほか3名の宇宙飛行士が国際宇宙ステーションへ向かうことになっています。
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